第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「誰もが安全な社会を作る」をミッションとし、「見えないリスクを可視化する」とのビジョンのもと、ハードウェアとソフトウェアを融合させたソリューションを展開しております。特に、製鉄業を中心とした重厚長大系の産業や、鉄道などのインフラ産業への、ドローンとデジタル技術を組み合わせた、革新的なソリューションの提供を進める方針です。また、将来的には当社の得意とする屋内の閉鎖空間(狭く・暗く・危険な空間が多い)を自由に飛行する、自律型ドローンの開発と、日本国内におけるユーザーと同じ課題を抱える海外企業への展開も視野に、事業活動を進めてまいります。

 

(2)経営環境

 当社グループがソリューションを提供している産業インフラの保守・点検領域では、施設・設備の老朽化の進行、技能者の高齢化・人手不足、現場安全の高度化、データ利活用・トレーサビリティの要求が同時進行しております。特に、屋内の狭小・閉鎖・危険環境など、従来の人手中心では困難な箇所に対して、人が入らずにデータを取得することや、3次元化・AI解析などのデータ処理、クラウドでの一元管理といったデジタル化のニーズが年々高まっております。

 民間領域においては、製造・エネルギー・鉄道・建設等のアセットを中心に、安全確保、品質の標準化、稼働率向上(停止時間短縮)、保全計画の高度化が導入判断の主因となっており、デジタルツイン/点検DXの導入は、リスク低減と経済合理性(コスト・工期・再現性)の両立手段として位置づけられております。

 公共領域では、制度面の整備が進展しております。具体的には、2020年3月のBIM/CIM活用ガイドラインに基づく原則適用の拡大、2023年6月14日のデジタル社会形成基本法等の改正による点検のデジタル化推進、2024年4月1日からの労働時間規制強化(働き方改革関連法)による省人化・省力化ニーズの顕在化などが挙げられます。加えて、2020年9月の内閣府による関係省庁申合せにより、発電施設・ダム・鉄道施設等の生活関連施設においてセキュリティが担保されたドローンの調達方針が確認され、同趣旨の要請は民間調達にも波及する傾向にあります。

 海外においては、重要インフラ領域を中心に、安全保障・データ主権・サプライチェーン多様化を意識した調達・運用要件の厳格化が進んでおります。これにより、信頼性やデータガバナンスに配慮した機体・ソフトウェア・運用体制への選好が強まり、インフラ点検のデジタル化は国際的にも拡大基調であります。

 こうした産業構造・制度動向を背景に、ドローン市場は2030年に1兆195億円(出典:インプレス総合研究所「ドローンビジネス調査報告書2025」)、DX市場は2030年に2.9兆円(出典:株式会社富士キメラ総研「2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」(製造業市場))への拡大が見込まれております。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 当社グループは、持続的な利益成長を目指すことが非常に重要だと考えており、特に、経営指標としては、売上高・粗利益率・研究開発費を重視しております。また、経営指標の成果を図るKPIとしては、コアクライアント数(※)及びコアクライアント売上高を挙げております。

※当社は、売上高1,000億円以上の鉄道業、製鉄業、電力・ガス業、建設業、石油化学業、道路業、プラント業に従事している企業、及び自治体・官公庁を重点顧客と考えていることから、そのうち、エンドユーザーベース(エンドユーザーが企業グループを構成している場合にはグループ会社含む)で直近2年間の当社との取引金額が合計50百万円以上の企業をコアクライアント(エンドユーザーが企業グループを構成している場合にはコアクライアントグループ)と定義しています。

 

(4)経営戦略

 当社グループの戦略は、コアクライアント数を増やすことにより、ドローンとデジタル技術を組み合わせたソリューションを浸透させていくことであり、現在、主要取引先となっている製鉄業・鉄道業・電力業等の各企業以外にも、コアクライアント数を増やし、また、各業種の実業務への定着化・標準化によるコアクライアントと当社の取引量の拡大、コアクライアントをエンドユーザーとする中間の事業者への当社サービスの浸透などにより、売上規模を拡大することを企図しております。

 そのためには、国内外での様々な設備・施設での有効な事例を増やすことが重要であり、網羅的に市場ニーズを探求するための組織体制整備・マーケティング戦略の策定・実行と、案件実行に係る事業推進が必要となります。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。

①既存サービスの強化との事業連携

 当社グループにおける各種サービスの継続的な成長のためには、既存顧客のニーズを的確に把握すること等による更なる関係強化に加え、より幅広い業種・業態の顧客企業に選ばれる必要があります。そのためには今まで以上に多くのニーズや環境に対応できるよう既存サービスの質的向上や機能拡充を進め、引き続き顧客満足度の向上やそれに伴う販売の拡大に努めます。

 また、今後も市場拡大が見込まれる中で、当社グループが更なる成長を実現していくためには、様々な事業との連携やパートナーシップの拡充による既存サービスの利用機会の増大や利用範囲の拡大を進めることが重要と考えており、そのためには事業連携企業やパートナー企業の新規開拓及び既存企業との関係強化を図ってまいります。

 

②認知拡大

 今後、市場拡大と共にドローン等による業務の代替やアナログ手法のデジタル化がより一層進むことが予測されます。

 当社グループは展示会出展やWEBマーケティングを通じて、IBISをはじめ各種サービスの認知度向上に努めてきました。その成果もあり、下水道業界では屋内狭小空間におけるドローン活用が徐々に広まりつつありますが、依然として業界全体での認知拡大と実運用の裾野拡大が必要です。事業拡大と競争優位性の強化のためには、これら屋内ドローンやデジタルツインサービスの更なる認知度向上が重要と考えます。

 屋内ドローンの認知が高まり、利活用の機会やユースケースが増えることで、従来のアナログ手法による点検業務の効率化や、人が入ると危険な箇所の代替手段としての活用が期待されます。加えて、本来点検すべきであるが多額のコストや手間から実施を断念していた箇所の点検や、事故・災害など有事の際の探索の一つとして想起されることが社会的な必要性も満たすこととなります。

 今後も、当社グループ及びサービスの認知度向上を図るため、広報やマーケティング活動を推進するとともに、ユースケースの創出とサービスチャネルの拡充を進め、新規顧客獲得や新たな領域での利活用につなげてまいります。

 

③開発体制の強化及び優秀な人材の確保

 当社グループでは、ハードウェアとソフトウェアの両技術の向上を推進しており、当該技術が当社の競争力の源泉の1つであることから、継続的な強化が重要であると認識しております。そのためにも、今後も収益基盤の安定化を前提として研究開発への投資を継続しつつ、卓越した能力を持つエンジニアの採用及び育成に注力していきます。また、必要に応じて大学等との産学連携や新技術を持つ企業との業務提携、共同研究等を進め、更なる技術の向上に努めてまいります。

 

④海外での事業展開

 当社グループは韓国を中心に海外での事業展開を進めております。今後も、特に東南アジア各国の規制や現地ニーズ等に合わせ、効率的かつ効果的な進出方法を検討し、推進していきたいと考えております。

 

⑤情報管理体制の強化

 当社グループは、サービス提供やシステム開発・運用の遂行過程において、顧客の機密情報や個人情報を取り扱う可能性があり、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。当社ではISMSの認証を2022年9月に取得し、当該情報セキュリティ等の社内規程に基づいた情報管理を徹底しておりますが、今後も、社内での継続的な研修や情報管理体制強化のためのシステム整備等を継続して実施してまいります。

 

⑥内部管理体制の強化

 当社グループは、より一層の事業拡大を見込む成長段階にあり、事業拡大・成長に応じた内部管理体制の強化が重要な課題であるものと認識しております。このため、コーポレート機能を充実させ、経営の公正性・透明性確保のためにコーポレート・ガバナンスを強化し、適切な内部統制システムの構築を図ってまいります。

 

⑦財務上の課題

 当社グループは過年度において、継続的な事業成長を図るため、新製品・新技術の開発に係る研究開発費や人材採用などへの投資、ならびに顧客基盤拡大を目的とした積極的な広告宣伝活動を実施してきました。その結果、利益面で損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなる状況が継続しておりましたが、その後の業績拡大により経常利益ベースにて黒字を計上するに至りました。しかしながら、当社グループは更なる企業価値向上のために成長投資を優先する方針を維持しており、得られた利益は引き続き研究開発や人材投資、サービスチャネルの拡充などに充当していきたいと考えております。

 一方で、今後の計画が達成できない場合には、赤字及び営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスが継続する可能性があります。こうした事態に備え、一定水準の手元流動性を確保するとともに、借入や増資など多様な資金調達手段を検討し、財務体質の一層の強化を図ってまいります。また、必要に応じてコスト管理の徹底や投資の優先順位の見直しも行い、事業継続性と中長期的な成長の両立を目指してまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

 当社グループは、「誰もが安全な社会を作る」をミッションとし、そのミッションを達成するために「見えないリスクを可視化する」をビジョンとして掲げており、ドローン等ロボットやデジタル技術を用いてインフラ業界における様々な課題を解決するために事業活動を行っております。そのため、当社グループの事業が成長する事が持続可能な社会に貢献することであり、中長期的な企業価値向上を目指し、サステナブルな社会の実現に寄与するよう努めてまいります。

 

(1) ガバナンス

 社会環境の変化に伴い当社グループを取り巻く環境も変化しており、持続的な成長を実現するうえで必要となる課題も変化しております。サステナビリティに関連した課題については、取締役会の中で適宜、その内容及び当該課題に対する取組について報告がなされ、重要な課題については対応策の検討を行っております。

 当社グループがステークホルダーから継続的に信頼や評価をいただける経営を実現するためには、コーポレート・ガバナンス体制を構築し、有効に機能させることが不可欠であります。そのため、継続的に整備・強化を行うことに加え、当社グループの成長ステージや経営環境の変化に迅速かつ柔軟に対応できるよう、適宜見直しを図ってまいります。

 なお、本書提出日現在においては、組織規模が比較的小さいことからサステナビリティに関する組織の設定は行っておらず、取締役会や後述のリスク・コンプライアンス委員会にて管理等を行っておりますが、今後、事業規模の拡大に伴いサステナビリティ委員会等の設置並びに体制強化の検討を図ってまいります。

 当社ガバナンスに関する取り組みの詳細は、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。

 

(2) 戦略

 当社グループは、過酷な環境における人に代替する手段として、また、人による目視や紙による報告といったアナログな業務をデジタル化することでインフラ業界等のDX化を推進し、労働人口減少や設備老朽化問題といった深刻な社会課題を解決することを目的として事業を営んでおり、事業活動を通じてサステナビリティに関連した課題に取り組んでおります。

 また、サステナビリティ経営に継続的に取り組んでいくためには、システム開発や営業、管理といった各部門において優秀な人材を確保、及び育成し、国籍、年齢構成は幅広く、様々なバックグラウンドと専門知識・技能を持った多様性のある人材の登用が必要と考えております。そのため、各種採用活動の継続、社内研修制度の充実、適切な人材配置、人事評価の実施等を行い、更なる組織の強化に努めてまいります。働き方においても、リモートワーク、時短、フレックスや裁量労働制といった多様な制度を導入し、従業員が働きやすい環境の整備に努めております。

 

(3) リスク管理と機会

 当社グループでは、リスク管理体制として、「リスク・コンプライアンス規程」を定め、リスクを網羅的に把握・管理する体制の構築を行っており、サステナビリティに関連するリスクにつきましても当該規程に基づき管理を行っております。また、代表取締役を委員長とする「リスク・コンプライアンス委員会」を設置し、リスクの網羅的な把握・共有と、リスクが発生した場合に迅速かつ的確に対応することにより被害を最小限にくい止め、再発を防止し、当社グループの企業価値を保全できるよう取り組んでおります。具体的には、営業関連リスク、レピュテーションリスク、情報漏洩リスク、労務リスクなど様々なリスクに関する定期モニタリング項目を出席者間で共有し、顕在化しているリスクだけでなく、潜在的なリスクも含めてチェックしております。また、議長である代表取締役から指示があった対応事項や要改善事項については、議事録に記録のうえ、次回以降のリスク・コンプライアンス委員会にてフォローアップされます。さらに、当委員会にて重要と判断された内容については取締役会にて報告がなされます。

 また、当社グループは社会貢献性の高い事業を営んでいるとの認識のもと、当社事業が広がることが持続可能な社会に貢献することであると考えており、サステナビリティに関連する機会については、今後の方針として、中長期的な企業価値向上を目指す中で、識別・評価及び管理をしてまいります。

 なお、リスク・コンプライアンス委員会の詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

 

(4) 指標及び目標

 サステナビリティ関連のリスク及び機会に関して、当社グループの実績を長期的に評価し、管理するために用いられる指標及び目標は設定しておりませんが、ドローン等の開発や各種オペレーションを推進するためには優秀な人材が長期に働いてもらうことが不可欠であることから、従業員の定着性を高めることが重要と認識しております。当該観点で、「退職者人数」については、目標とすべき指標として検討中であります。

3【事業等のリスク】

 本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性がある事項及びその他の投資者の判断に影響を及ぼすと考えられる事項には、以下のようなものがあります。

 また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。具体的には、当該リスクを把握し、管理する体制・枠組みとして当社内にリスク・コンプライアンス委員会を設置して対応しております。詳しくは「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

<経営環境に関するリスク>

(1) ドローンの安全性について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)

 2022年12月5日の改正航空法の施行により、住宅街や都市部などの「有人地帯」においても「目視外」でドローンを飛行できる「レベル4飛行」が解禁となりました。これに伴いドローンの社会実装はより一層進むことが予測されますが、合わせて飛行への信頼性や安全性も強く求められます。そのため、当社グループに限らず、ドローンに関する重大な墜落事故が発生した場合には、ドローンの安全性に対する社会的信用が低下することにより、顧客からの需要低下、規制の強化等により市場の成長が減速する可能性があり、その場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 一方、自社開発の屋内狭小空間に特化した産業用小型ドローン「IBIS」は、屋外にて人が居る上空を飛行することを想定した屋外用ドローンと異なり、人が入ることが困難であったり、人が入るには危険を伴う場所へ、人に代わって入ることを用途としているため、人への影響は限りなく低いと考えております。また、大きさ幅約20cm、重量約240gと小型化・軽量化をしていることから、仮に墜落した場合でも、人や設備等財産に損害を与える可能性は低いと考えております。

 しかしながら、これらの前提をもってしても、万が一、当社グループの製造した機体が墜落すること等により人や財産等に損害を与えた場合には、製造物責任賠償やリコールによる多額の支払や費用発生、及び社会的信用の失墜等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 当社事業が対象とする市場について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:重)

 当社グループの展開する事業が属するドローン市場は年々拡大しておりますが、ドローン市場の環境整備や新たな法的規制の導入、その他何らかの要因によってドローン市場の発展が阻害される場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。

 当社グループは、屋内狭小空間に特化した国産の小型ドローンを自社開発することで他社との差別化を図り当該リスクの低減を図っておりますが、当該リスクの発生によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 インフラDX市場におけるデジタルツインの領域については、インフラ業界や建設業界のDX化推進に伴い、革新的な画像解析技術やAI等の技術発展により今までの処理技術より高品質な3次元データをより効率的に作成できる3Dスキャニング技術が出現した場合、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。

 当社グループは、他社が容易に獲得できない狭く、暗く、危険な環境の3次元化や画像解析を通じて技術の向上とノウハウの獲得を進めています。また、どのような環境でも簡易に有用な解析データを生成できるよう、新たな技術の研究開発を推進することで当該リスクの低減を図っておりますが、当該リスクの発生によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 技術革新について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:重)

 当社グループの事業を展開しているドローン市場及びインフラDX市場は、市場が未成熟であり、日本国内及びグローバル市場においても技術革新のスピードやビジネスモデルの移り変わりが激しい環境となっています。当社グループでは新技術及び新サービスの開発を継続的に行うとともに、エンジニアの採用や大学との連携による最新の技術やノウハウの獲得等によりこのような環境への対応を進めております。

 しかしながら、これらの対応に困難が生じ、技術革新に対する当社グループの対応が遅れた場合には、当社グループの技術力低下、それに伴う製品・サービスの質の低下を招き、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 競争優位性について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)

 当社グループはハードウェアとソフトウェアの両技術に力を入れ、この両技術を用いた一気通貫したサービスを提供することで、他社との差別化を図っております。具体的には、IBISは長年に渡り屋内小型ドローンの研究と実証実験を繰り返し、当該研究結果や飛行データをもとに開発され、また、当該ノウハウを元に各種サービスを提供しています。同時に、IBISで撮影した狭く、暗く、危険な環境の3次元化や画像解析を行っているため、このような環境下の画像処理に関する独自のアルゴリズムの確立とノウハウを有しています。

 このように当社サービスはハードとソフトを掛け合わせ、相互補完するように構築していること、また、両者とも高い技術力と多岐に渡るノウハウに裏付けられたものであるため、参入障壁は高いと考えております。しかしながら、インフラDX市場やドローン市場は将来を期待される市場であるため、関連市場の拡大に伴い、新たな競合他社の出現、競合他社による新たな付加価値サービスの提供等がなされた場合には、価格競争の激化や他社サービスへの乗り換え等が発生すること等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 国家プロジェクトに係る補助金・助成金収入について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:重)

 当社グループでは、産学官連携で様々なプロジェクトに参画し、最先端の技術開発に取り組むとともに、国からの補助金や助成金を受領することで、研究開発費の一部を賄っております。また、当該補助金等の受領は、一定の期間を区切って管轄機関による監査が行われ、当該期間の金額が確定した後の入金となりますが、研究開発活動を行うための資金は研究開発を実施する都度発生するため、補助金等の受領に対して先行して支出することとなります。当社グループではキャッシュ・フロー管理の徹底と安定した財務基盤確保のために各金融機関と密な連携を行っておりますが、今後、当社グループの事業に関連する国家プロジェクトそのものの規模が縮小する場合や補助金等の受領前の期間において研究開発資金が不足する場合には、必要な研究開発活動が進められず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループが参画している国家プロジェクトについて大きなウエイトを占めるものは、所轄行政官庁より予算枠、存続期間が定められたものであり、制度そのものの存続性についての懸念は限定的であると考えられます。

 

(6) 通信インフラ環境やネットワーク環境について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:軽)

 当社グループが展開するデジタルツイン事業は、サーバー等のインフラ環境やネットワーク環境に依存しております。当社グループは、安定的なサービス提供のため、データセンターの利用、サーバーの冗長化/負荷分散及び監視強化、障害が発生した際に早急に復旧するための体制整備等を進めております。

 しかしながら、自然災害や事故、サイバー攻撃、その他何らかの事由によって当該環境に障害が発生し、サービスを停止せざるを得ない状況となった場合は、機会損失、顧客への損害の発生、サービスに対する信頼性の低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 海外に事業を展開していること(政治や規制など)(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:軽)

 当社グループは、日本国内のほか、韓国を中心に海外でも事業を展開しております。当社グループにおいては、機体製造やデータサービス全般を国内にて対応しているため、各国の情勢の変化等の影響は限定的ではありますが、万が一、政治的・経済的要因により、予期できない投資規制、移転価格税制を含む税制や法的規制の変更等が行われた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 自然災害等について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:中)

 地震、台風、津波等の自然災害や火災、停電、未知の感染症の拡大等(以下「自然災害等」という。)が発生した場合、当社グループの事業所等が深刻な損害を受ける可能性があります。

 このような自然災害等に備え、従業員安否確認手段の整備、防災品の確保等に努めておりますが、想定を超える自然災害等が発生する場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、自然災害等によりドローン等の製造物が破損したり、サーバーの停止等により画像解析が行えなくなるなど、一時的にサービスの提供が困難となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 風評被害について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:軽)

 当社グループの事業運営に関し、悪意を持った第三者が、意図的に噂や憶測、悪評やあいまいな情報を流す、又は何らかの事件や事故等の発生に伴う風評により、当社グループに対する誤解、誤認、誇大解釈等が生じた場合は、顧客マインドにマイナスの影響を与え、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、企業倫理規程の周知やコンプライアンス研修の実施により役職員のコンプライアンス意識の醸成を図り健全な企業経営を推進してまいります。また、悪意のある風評等には毅然とした姿勢で対応する方針であります。

 

<経営戦略に関するリスク>

(10) JR東日本グループとの関係性について(発生可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)

 当社の関連会社であるCalTaは、JR東日本グループと設立したジョイントベンチャーであります。

 現在、JR東日本グループと当社の関係は良好であり、鉄道業界を始めとしたインフラ業界のDX化に向けた各種サービスを展開し、更なる業務拡大に向けて連携を強化しておりますが、何らかの要因による合弁関係の悪化等が生じた場合、CalTaの運営及び当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、関連会社であるCalTaに対するモニタリングは、当社の関係会社管理規程に則り適時適切に行っており、また、CalTaとの取引にあたっては、関連当事者取引管理規程に則り、適切に実施しております。さらに、CalTaへ役員等を派遣し、経営内容を迅速かつ的確に把握する体制を構築しております。

 

(11)特定の販売先への依存について(発生可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)

 当社におけるCalTaに対する売上高は高い水準にあります。

 CalTaは当社の関連会社であり、複数年にわたり安定的な取引を行っており、拡大傾向にあります。

 当社とCalTaとは、現時点においては緊密かつ良好な関係にあり、今後もこれまでの取引関係を維持・発展させていく方針でありますが、特定の取引先の今後の経営方針等が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクを低減させるため、各事業の拡大や新規顧客の開拓など上記主要顧客以外の顧客との間の取引比率増加や提供サービスの多様化等を推進し、収益基盤の安定化と上記主要顧客への依存度の低減に努めております。

 

(12)資金使途について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)

 当社が上場時の公募増資により調達した資金は、サーバー等設備の購入費用、韓国進出に係る新規拠点の設立費用、ドローンによる調査・点検の更なる省人化のための自律型ドローンの開発やIBISの次世代機開発のための研究開発費用、売上規模拡大に応じた営業人員等増強のための費用、認知度及びブランド力の向上を目的とした広告宣伝費用、及び借入金の返済に充当する計画であります。

 しかしながら、経営環境等の変化に対応するため、調達資金を計画以外の使途に充当する可能性があります。また、当初の計画どおりに資金が使用された場合でも、想定どおりの成果をあげられない可能性があり、その場合当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクを踏まえ、当社グループを取り巻く外部環境や経営環境の変化については適時その動向を注視するとともに、公募増資による資金調達の使途に変更が生じた場合には、適時適切に開示を行います。

 

<組織に関するリスク>

(13)内部管理体制について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)

 当社グループは少人数であり、現段階の事業規模にあわせた内部管理体制をとっております。今後、事業規模の拡大に伴い、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しており、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の整備、運用が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な事業運営が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)有能な人材の確保・育成について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:中)

 当社グループの事業においては、ドローンや3次元化技術など、ハードウェア及びソフトウェアの各業務分野において専門性を有する人材が必要であり、今後とも業容拡大に応じて継続した人材の確保が必要であると考えております。

 当社グループにおいては、通常の採用手法に加え優秀な人材を採用するためにリファラル採用を積極的に取り入れることで安定的な人材の確保に努めておりますが、今後、各業務分野における人材獲得競争の激化や市場ニーズの変化等により、優秀な人材の獲得が困難となる場合又は在職する人材の社外流出が生じた場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)特定の人物に対する依存について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:中)

 当社の創業者は、当社代表取締役の閔弘圭であります。閔弘圭は、ロボット開発を専門として、ロボットの機械工学に精通しております。さらに、当社設立以来、経営方針や経営戦略の決定等の事業運営においては、重要な役割を果たしております。当社グループとしては、経営幹部の拡充や採用・育成、及び権限委譲による業務分掌の推進などにより、特定の役職員に依存しない組織的な経営体制の構築に努めております。

 しかしながら、専門的な知識、技術及び経験を有する閔弘圭に、何らかの理由によって不測の事態が生じた場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

<事業運営に関するリスク>

(16)製品の品質について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:中)

 当社グループでは、小型ドローン等の開発・製造及び3次元化等画像解析サービスを行っており、このような製品やサービスを適切に管理するため、品質マネジメントシステム(QMS)の国際規格である「JIS Q9001(ISO9001)」の認証を2022年9月に取得しました。当該規格に基づき、品質管理規程等のルールを定期的な社内研修の実施等により周知徹底し、また、定期に開催する品質保証委員会によるフィードバックを通じて改善を図る等、品質の保持、向上に努めております。さらに、これらの品質マネジメントに対する取組み全体を、社内に設置したリスク・コンプライアンス委員会においてモニタリングすることで、不具合等の発生防止に最大限の注意を払っております。

 しかしながら、万が一、製品の欠陥が発生した場合には、その欠陥内容によっては多額のコスト発生や信用の失墜を招き、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)部品・部材等の調達及び価格、在庫について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:軽)

 当社グループは、生産活動や研究開発活動に必要な部品・部材等の多くを外部の取引先から調達しております。その中で、いくつかの部材については特定の取引先から調達を行っておりますが、取引先からの供給が中断した場合や製品需要の急増などによる供給不足が発生した場合には諸活動が制限され、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループは、調達にあたっては、信頼できる仕入先、外注先を選定し、品質確認等の受入検品を慎重に実施しておりますが、万が一、欠陥のある部品・部材等が納入され、当社製品の信頼性及び評判に悪影響を及ぼした場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、在庫については、製品計画、売上規模にあわせ最適量を維持してまいりますが、当初想定よりも需要が異なることで発生する、在庫不足による機会損失や逸失利益若しくは在庫過多による在庫管理費用や評価損等の追加費用が発生する可能性があります。さらに、既存製品の次世代品がローンチする際に、前世代品の在庫調整が適切に行われない場合には、棚卸評価損等の追加費用が発生する可能性があります。

 

(18)情報セキュリティについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:重)

 当社グループにおいては、顧客の有している設備内部画像等の機密情報が含まれているデータを取り扱っております。当社は、このような機密性の高い情報を適切に管理するため、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格「ISO/IEC27001」の認証を2022年9月に取得し、情報セキュリティ等の社内規程に基づいた情報管理に関する社内ルールの周知徹底を図る等、セキュリティ対策には万全の措置を講じております。

 しかしながら、万が一これらの情報が漏洩した場合、当社グループの信用やブランド価値が毀損し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

<規制等に関するリスク>

(19)法的規制について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:重)

 当社グループの事業を規制する主な法規制は、以下のとおりであります。

① 航空法

 航空法については、ドローンを同法の対象空域で飛行させる場合には、同法に基づく許可・承認を得ております。一方、当社グループの主要サービスに利用しているIBISは原則として屋内にて利用していることから、同法の対象外であります。万が一、機体がコントロールを失い屋外へ飛び出してしまった場合には、法的には、速やかに引き返すか、緊急停止が求められていますが、IBISは緊急停止機能を有しているため、緊急時には当該対応を行う想定です。

 しかしながら、航空法が改正され、当社グループのサービスに影響のある法改正が行われた場合には、事業活動が制限され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、顧問弁護士との定期的な連携やドローンにかかる関連諸団体への加入を通じて法改正等の情報収集と、必要に応じて法令の解釈等について随時相談を行っております。

 

② 電波法

 電波法については、ドローン操縦時における5.7GHz帯画像伝送に関して、同法に基づき業務用の無線局(携帯局)の免許を取得しております。

 当社グループは、すべての当社事業で使用している機体に関して当該免許を取得して業務を運営しており、同法を厳格に順守しております。

 しかしながら、万が一、何らかの理由により、電波法違反と認定された場合には、事業活動が制限され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 製造物責任法

 製造物責任法については、当社グループはドローン等の製品を製造しているため、当社製品の欠陥等が生じたことによって身体又は損害を被ったことを被害者が証明した場合、損害賠償請求される可能性があります。当該リスク軽減に向け、品質マネジメントシステムの認証取得や製造物責任賠償保険への加入を進めてまいりました。

 当社グループの製品は当該法律の基準に適合しており、製造にあたっては厳格な品質管理体制を整備・運用しておりますが、万が一製造・検品の工程に重大な欠陥があった場合や予見できない不具合等が生じた場合、また、製造した製品が将来の法改正等によって当該基準に不適合となった場合は、事業活動が制限され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 外国為替及び外国貿易法

 外国為替及び外国貿易法については、当社グループが販売する製品及び部品の一部は、規制の対象となる可能性があります。そのため、当社グループが海外に向けてドローンを輸出、又は関連する技術の提供をする場合は、同法を遵守して適切な輸出管理に努めております。また、法令遵守を徹底するために、顧問弁護士等社外の専門家も含めたチェック体制を構築しております。しかしながら、関連各国により予期せぬ規制の改廃や政策変更が行われた場合、事業活動が制限され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(20)海外における許認可について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:軽)

 当社グループは、海外にてドローンを利用するための製品規格に関する認証等様々な許認可を取得しており、かかる許認可に基づく基準を遵守する取り組みを行っております。そのため、将来において、法令の変更等により、更なる認証取得等の追加費用が生ずる可能性があります。また、将来の事業領域の拡大の際に新たな許認可取得の必要性が生ずる場合には、当該許認可取得のための対策費用が生ずる可能性があります。さらに、何らかの原因で許認可の更新が適切に行われない場合、当社グループの事業運営に支障をきたす可能性があります。当社グループでは、許認可取得について外部の専門機関に委託する等、これら法令を遵守する体制を整備するとともに、規制当局の動向及び既存の法規制の改正動向等を踏まえ、適切に対応していく予定でありますが、当該リスクの発生によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(21)知的財産権について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:中)

 当社グループで開発・設計しているドローン等やソフトウェア、アプリケーション・プログラムは、当社グループが独自に開発・設計したものであり、当社グループの独自技術について特許出願等を行い、知的財産権の獲得に努めております。また、第三者の知的財産権についても、顧問弁護士や顧問弁理士に相談しながら権利侵害がないように特許権等の調査を行い、適切に管理できるよう進めております。

 これまで第三者より知的財産権の侵害に関する指摘等を受けた事実はなく、今後も上述の体制を強化し、管理を行っていく方針であります。しかしながら、第三者の知的財産権の完全な把握はその性質上困難であるため、当社グループが認識せずに他社の特許を侵害してしまう可能性があります。その結果、損害賠償請求や知的財産権の使用に係る対価の支払い等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

<会計税務に関するリスク>

(22)固定資産の減損について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中)

 当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、回収可能性が見込めなくなった固定資産については減損処理を実施する方針であります。

 当社グループは、主にドローン事業で使用しているドローン機体やエクステンダー、サーバーを固定資産に計上しておりますが、当該資産から得られるキャッシュ・フローの状況等が悪化し、それらの回収可能性が著しく低下した場合には減損処理が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(23)税務上の繰越欠損金について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:中)

 当社は、事業拡大のための積極的な研究開発投資等を行ってきたことから、創業以来当期純損失を計上しており、当事業年度末日現在において1,914,097千円の繰越欠損金が存在しております。繰越欠損金は、一般的に将来の課税所得から控除することが可能であるため、繰越欠損金を利用することにより将来の税額を減額することができます。

 しかしながら、繰越欠損金の利用額と利用期間には、税務上、一定の制限が設けられております。そのため、計画どおりに課税所得が発生しない場合、繰越欠損金の一部が利用できないこととなるため、通常の税率に基づく法人税等が課税されることになり、当期純利益やキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

<株主に関するリスク>

(24)配当政策について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:軽)

 当社は、創業以来配当を実施しておりません。株主に対する利益還元を経営上の重要課題の一つとして位置づけておりますが、現状では、持続的成長と事業拡大に向けた積極的な投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。将来的には、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案した上で、株主に対して利益還元策を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。

 

<その他のリスクについて>

(25)業績の季節変動に係るリスクについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:軽)

 当社グループは、売上高の一部について大企業向けにドローンの販売や受託開発サービスの提供を行っているため、多くの大企業等の決算月である3月に売上高が集中する傾向にあり、四半期会計期間毎の業績について、第3四半期会計期間の比重が高くなる傾向にあります。

 第3四半期会計期間に比重が高くなる背景としては、当社の顧客企業の予算消化サイクルと連動していること、及びソリューション開発案件の完了時期が2月及び3月となるものが多く、かかる季節変動により、当社グループの経営成績の四半期毎の比較は当社の経営成績の推移を判断するための参考にはならない可能性があります。

 なお、2024年7月期及び2025年7月期に係る当社売上高の四半期会計期間毎の推移は以下のとおりとなります。

 

2024年7月期

第1四半期

2024年7月期

第2四半期

2024年7月期

第3四半期

2024年7月期

第4四半期

 売上高(千円)

73,472

191,770

344,279

205,785

 

 

 

2025年7月期

第1四半期

2025年7月期

第2四半期

2025年7月期

第3四半期

2025年7月期

第4四半期

 売上高(千円)

225,425

389,708

364,974

426,840

(注)2025年7月期第1四半期及び第3四半期の会計期間に係る売上高は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づくESネクスト有限責任監査法人の期中レビューを受けたものではありません。

 

(26)過年度における継続的な損失計上について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)

 当社グループは、過年度において、継続的な事業成長を図るため、新製品又は新技術の開発に係る研究開発費や積極的な人材採用等への投資、顧客基盤拡大のための広告宣伝活動を実施してきたことから、「第1 企業の概況 1主要な経営指標等の推移」に記載のとおり、継続的な売上高拡大が図られたものの、創業以来営業赤字を継続して計上しております。

 今後も更なる事業成長のために継続して研究開発活動や広告宣伝活動等を促進していく方針でありますが、市場の拡大と共に、各サービスにおける案件の積上げによる売上高の伸長によって、粗利率の改善を図ってまいります。この点において、今後、複数年にわたり「中小企業イノベーション創出推進事業」に係る多額の研究開発費が計上されるため、その間は営業赤字となる見込みではありますが、当該研究開発費については補助金にて補填されることから、当事業年度においては経常利益ベースでの黒字化を達成しました。なお、「(5)国家プロジェクトに係る補助金・助成金収入について」に記載の通り、国家プロジェクトに係る研究開発費は先行して支出され、その後補助金を受領することから、国家プロジェクトに係る研究開発費と補助金収入を除くと経常黒字であっても、研究開発費が先行支出した期と補助金を受領する期が異なる場合には経常赤字となる可能性があります。

 上記の点を踏まえても、当社グループが属する市場は新しい市場であることから、想定どおりに顧客開拓が進まない場合や当社事業に対する需要が想定どおりに集まらない場合、また、研究開発活動の効果が十分に得られない場合やコスト上昇等想定外の費用が生じた場合等には、計画どおりのタイミングで利益を上げることができず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(27)事業歴が浅いことについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)

 当社は、2016年8月に設立されており、設立後の経過期間は9年程度と社歴の浅い会社であります。そのため、当社はIR・広報活動等を通じて積極的に経営状況を開示していく方針でありますが、当社の過年度の経営成績は期間比較を行うための十分な材料とはならず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。また、当社グループが提供しているサービスは、屋内狭小空間を主としたドローン事業と、狭小空間や暗所などで撮影された画像の3次元化など難易度の高いサービスであり、市場が未成熟で成長過程にあることから、今後も積極的な成長投資等により一定期間業績が安定しない可能性があります。

 

(28)訴訟について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:中)

 当社グループは、本書提出日現在において、訴訟を提起されている事実はありません。

 しかしながら、販売した機体の不具合や当社が提供するサービスの不備、顧客情報の漏洩等が発生した場合又は取引先との関係に何かしらの問題が生じた場合等、これらに起因した損害賠償の請求、訴訟を提起される可能性があります。その場合、損害賠償の金額、訴訟内容及び結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析は行っておりません。

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における総資産の残高は1,700,752千円となりました。主な内訳は、現金及び預金が751,988千円、受取手形及び売掛金が323,009千円、原材料及び貯蔵品が108,977千円、有形固定資産が129,397千円、未収消費税等が107,766千円、関係会社株式が73,018千円となっております。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債の残高は768,149千円となりました。主な内訳は、長期借入金(1年内返済予定を含む)が292,690千円、短期借入金が200,000千円、未払費用が122,185千円、契約負債が66,093千円となっております。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は932,603千円となりました。主な内訳は、資本剰余金852,063千円となっております。

 この結果、自己資本比率は53.6%となりました。

 

② 経営成績の状況

 当社グループがソリューションを提供している産業インフラの保守・点検領域では、施設・設備の老朽化の進行、技能者の高齢化・人手不足、現場安全の高度化、データ利活用・トレーサビリティの要求が同時進行しております。特に、屋内の狭小・閉鎖・危険環境など、従来の人手中心では困難な箇所に対して、人が入らずにデータを取得することや、3次元化・AI解析などのデータ処理、クラウドでの一元管理といったデジタル化のニーズが年々高まっております。

 民間領域においては、製造・エネルギー・鉄道・建設等のアセットを中心に、安全確保、品質の標準化、稼働率向上(停止時間短縮)、保全計画の高度化が導入判断の主因となっており、デジタルツイン/点検DXの導入は、リスク低減と経済合理性(コスト・工期・再現性)の両立手段として位置づけられております。

 公共領域では、制度面の整備が進展しております。具体的には、2020年3月のBIM/CIM活用ガイドラインに基づく原則適用の拡大、2023年6月14日のデジタル社会形成基本法等の改正による点検のデジタル化推進、2024年4月1日からの労働時間規制強化(働き方改革関連法)による省人化・省力化ニーズの顕在化などが挙げられます。加えて、2020年9月の内閣府による関係省庁申合せにより、発電施設・ダム・鉄道施設等の生活関連施設においてセキュリティが担保されたドローンの調達方針が確認され、同趣旨の要請は民間調達にも波及する傾向にあります。

 海外においては、重要インフラ領域を中心に、安全保障・データ主権・サプライチェーン多様化を意識した調達・運用要件の厳格化が進んでおります。これにより、信頼性やデータガバナンスに配慮した機体・ソフトウェア・運用体制への選好が強まり、インフラ点検のデジタル化は国際的にも拡大基調であります。

 こうした産業構造・制度動向を背景に、ドローン市場は2030年に1兆195億円(出典:インプレス総合研究所「ドローンビジネス調査報告書2025」)、DX市場は2030年に2.9兆円(出典:株式会社富士キメラ総研「2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」(製造業市場))への拡大が見込まれております。

 このような環境のもと、当社グループはインフラ業界のDX推進に向けて、屋内狭小空間におけるドローン点検の社会実装や、従来のアナログ手法による設備点検・調査のデジタル化に取り組んでいます。特に、2025年1月に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故をきっかけに下水道分野での対策が進められ、国土交通省の資料でも下水道領域におけるドローン活用のロードマップが示されました。これを受け、当社グループは、下水道領域におけるドローン利活用の拡大を目指し、活動を推進しました。

 具体的には、北九州市、神戸市、千葉市、秋田市などの自治体と連携し、同様の事故防止を目指した下水管等インフラの調査を実施しました。また、下水道分野でのドローン利用の標準化に向けて、自治体や下水道事業者と協議を重ね、連携体制の強化に努めました。

 また、海外に関する活動としては、2024年11月1日付で韓国に当社の100%子会社であるLiberaware Korea Co., Ltd.を設立しており、屋内ドローン点検市場確立に向けたユースケース創出と認知拡大を進めております。

 その他、屋内狭小空間における自律型ドローンをはじめとした次世代IBISや次世代ソフトウェア等のプロダクト開発に係る研究開発活動も順調に進捗いたしました。

 以上の活動の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高1,406,949千円、営業損失1,588,703千円、経常利益46,978千円、親会社株主に帰属する当期純利益46,081千円となりました。

 

 なお、当社グループはインフラDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。当社グループの主なサービス別に区分した売上高の状況は次のとおりであります。

 

                              (単位:千円)

事業別名称

当連結会計年度

(自 2024年8月1日

  至 2025年7月31日)

 

ドローン事業

点検ソリューション

285,532

 

プロダクト提供サービス

521,867

 

小計

807,399

 

デジタルツイン

事業

データ処理・解析サービス

153,013

 

デジタルツインプラットフォーム

70,455

 

小計

223,468

 

ソリューション開発事業

376,081

 

合計

1,406,949

 

 

(ドローン事業)

・点検ソリューション

 点検ソリューションは、既存顧客の継続的な利用と新規顧客拡大を要因として、実績285,532千円となりました。

・プロダクト提供サービス

 プロダクト提供サービスは、機体販売売上高実績383,255千円及びレンタル会員の継続的な利用により、合計で実績521,867千円となりました。

 

(デジタルツイン事業)

・データ処理・解析サービス

 データ処理・解析サービスは、点検ソリューションの成長と共に点検ソリューションに紐づくデータ処理・解析の需要が多くあったこと、屋外ドローンをはじめとしたIBIS以外で取得した画像のデータ処理やBIMサービス等の需要増により、実績153,013千円となりました。

・デジタルツインプラットフォーム

 デジタルツインプラットフォームは、既存顧客の継続利用と新規顧客拡大によるライセンス数の増加により、実績70,455千円となりました。

 

(ソリューション開発事業)

 ソリューション開発事業は、エンドユーザーが主にJR東日本グループとなるデジタルツイン関連の開発案件や、福島第一原子力発電所の継続的な原子炉調査案件等の受注により、実績376,081千円となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、751,988千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は363,332千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益46,978千円、売上債権の増加額181,307千円、未収消費税等の増加額107,783千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は61,354千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出47,838千円、敷金及び保証金の差入による支出19,515千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は122,317千円となりました。これは主に、短期借入金の純増加額200,000千円、長期借入金の返済による支出77,520千円等によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはインフラDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の生産実績の記載は省略しております。

セグメント名称

当連結会計年度

(自 2024年8月1日

  至 2025年7月31日)

生産高(千円)

前年同期比(%)

インフラDX事業

88,114

(注)金額は製品製造原価によっております。

 

b.受注実績

 当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはインフラDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載は省略しております。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年8月1日

  至 2025年7月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

インフラDX事業

1,406,949

(注)当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

当連結会計年度

(自 2024年8月1日

至 2025年7月31日)

金額(千円)

割合(%)

CalTa株式会社

305,975

21.7

東京電力ホールディングス株式会社

159,520

11.3

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績の分析

主な当該内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は、1,406,949千円となりました。これは主に、既存顧客の継続利用や新規顧客拡大等によるものであります。

 

(売上原価、売上総利益)

 当連結会計年度の売上原価は、736,959千円となりました。これは主に、売上高が増加したことによるものでありますが、高付加価値の機体販売が増加したこと、及び点検ソリューションやデータ処理・解析サービスの案件に係る人件費やサーバー償却費等の固定費に比して、当該サービスの案件数が増加したことにより、売上総利益率が改善しております。この結果、売上総利益は669,989千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業損失)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、2,258,692千円となりました。これは主に、事業拡大に伴う人員増加により人件費を353,839千円、SBIR研究開発費を1,514,385千円計上したこと等によるものであります。この結果、営業損失は1,588,703千円となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

 当連結会計年度の営業外収益は、1,647,529千円となりました。これは主に、補助金収入を1,603,384千円計上したことによるものであります。営業外費用は、11,848千円となりました。この結果、経常利益は46,978千円となりました。

 

(特別利益、特別損失、税金等調整前当期純利益)

 当連結会計年度において、特別利益及び特別損失は発生しておりません。この結果、税金等調整前当期純利益は46,978千円となりました。

 

(法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)

 法人税等は897千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は46,081千円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社の主な資金需要は、ドローン等開発のための研究開発費や販売費及び一般管理費等の事業費用であり、これら事業上必要な資金は手許資金で賄う方針でありますが、事業収益から得られる資金だけでなく、エクイティファイナンスや金融機関から必要な資金の獲得により調達しております。また、資金の流動性については、資金効率を考慮しながら、現金及び現金同等物で確保するよう図っております。現預金保有残高については、2025年7月期末における現金及び現金同等物が751,988千円であり、十分な流動性を確保しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。

 

④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりですが、当社においては、コアクライアントと当社の取引量を拡大することが、売上規模の拡大に寄与することから、コアクライアント数及びコアクライアント売上高を特に重視しております。

 当該指標について、当連結会計年度のコアクライアント数は3グループとなっております。また、コアクライアントとの深耕により当連結会計年度におけるコアクライアント売上高は503,115千円となっております。

 

                           (単位:千円)

 

 

当連結会計年度

(自 2024年8月1日

至 2025年7月31日)

 

コアクライアント売上高

503,115

 

(注)コアクライアント売上高は、コアクライアント及びコアクライアントが構成している企業グループに対する売上高を当社が集計したものであります。

 

5【重要な契約等】

(1)合弁契約

契約締結先

内容

出資額

合弁会社名

設立年月

JR東日本コンサルタンツ株式会社

 

JR東日本スタートアップ株式会社

①狭小空間撮影・3D点群化事業及び設備や工事現場の自動巡回ドローン事業からなるドローン事業

②デジタルツインソフトウェアを用いた製品又はサービスの企画、設計、開発、保守、運用及び提供

③上記に付帯関連する一切の事業に関する合弁事業に係る契約であります。

株式会社Liberaware(当社)

34,000千円

 

JR東日本コンサルタンツ株式会社

33,000千円

 

JR東日本スタートアップ株式会社

33,000千円

CalTa株式会社

2021年7月

 

(2)点群処理サービスの利用許諾契約

相手先の名称

契約締結日

契約期間

契約内容

CalTa株式会社

2022年6月1日

2022年6月1日から1年間

(期間満了1ヶ月前までに、CalTa及び当社いずれからも書面による異議がなされなかったときは、1年間更新される)

当社提供の点群処理サービスの利用許諾契約

 

6【研究開発活動】

 当社グループは、特殊な環境に特化したドローン等のハードウェアや、他社が容易に獲得できない狭く、暗く、危険な環境の画像に係る3次元化や画像解析を可能とするソフトウェアの研究開発に取り組んでおります。

 特に、SBIR制度による研究開発案件3件、①警察庁の主導する「災害時に生き埋めになった生存者を迅速に捜索するセンシング技術やロボティクス技術の開発」、②国土交通省管轄の「建設施工・災害情報収集における高度化(省力化・自動化・脱炭素化)の技術開発・実証」、及び③国土交通省管轄の「鉄道施設の維持管理の効率化・省力化に資する技術開発・実証」に注力して研究開発活動を行いました。

 当社グループの研究開発活動を中心に携わるエンジニアは当連結会計年度末で35名(臨時雇用者を除く)となっており、上述の研究開発活動等に取り組んだ結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,603,726千円(内、SBIR制度に係る研究開発費は1,514,385千円)となりました。

 なお、当社グループはインフラDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。