第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

  当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。

  なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

   「イマをHAPPYに」という企業理念のもと、ご来店いただくお客様をはじめ、当社ガーデンに関わる人達が、幸

  せ・元気・笑顔になれる空間作りを経営の基本方針としております。

   創業以来、カラオケ事業をはじめ、飲食事業、不動産事業等のM&Aを繰り返し、民事再生案件含め12社以上の企

  業再生を実現することにより発展を遂げてまいりました。各社の異なる価値観、多様な文化や企業風土をプラスに融

  合させるために、「GARDEN」という庭で手を取り合って歩んでいくという想いが社名に込められています。

  また、当社のロゴの形を数字の6に見立て、「6」という数字が持つ「調和と融合・正しい選択と決断」という意

 味から、6つの行動指針を掲げております。

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   飲食事業の運営におきましては、ブランド力強化に向けたQSCA(Q=クオリティ、S=サービス、C=クレンリネス、A=

  アトモスフィア)の向上を目指しております。衛生的で安全な店舗運営の維持と従業員の動作工数の削減、提供スピ

  ードの向上に向けた既存店舗の内外装変更に取り組んでおります。

   また、COVID-19感染の影響が収束に向かっているとみられておりますが、引き続き全従業員の健康管理の強化及

  び、店舗における衛生管理に十分配慮し、お客様に安全で品質の高い商品の提供を行うことができるように、日々

  「HAPPYな空間の提供」に向けて努めております。

 

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

  当社では、事業拡大・企業価値向上を目指し、売上高成長率及び売上高経常利益率、ROA及びROEを重要な経営指標

  と位置づけております。

   ・売上高経常利益率        10%以上

   ・ROA(総資産経常利益率)     10%以上

   ・ROE(自己資本当期純利益率)   10%以上

 

 

(3)経営環境

   一般社団法人日本フードサービス協会の調査による外食産業の市場規模は、1997年の約29兆円からリーマンショッ

 クや東日本大震災を経て、2011年には23兆円弱まで減少しました。その後は、外食支出額や訪日外国人の増加、消費

 税増税等により売上前年比100%を超える微増を続け、2019年には26兆円まで回復しておりました。そのような中、

 2020年以降はCOVID-19による感染症が世界的に猛威を振るい、外食産業にも深刻な影響がございました。

   また、同協会による2024年1月25日発表の下図「外食産業市場動向調査 令和5年(2023年)年間結果報告」による

  と、2023年の外食産業の全体の売上前年比は、1月にはコロナ第8波があったものの、3月に「マスク着用の緩

  和」、5月には新型コロナ感染症の感染症法上の位置づけを「5類」に移行(以下、「5類」移行)など、コロナに

  よる行動制限が緩和から解除へと進み、社会経済環境は「ポストコロナ」へ移行しました。人流が戻り、年間を通し

  て外食需要の回復基調が継続したことで、外食産業の全体売上は前年比114.1%、2019年比(以下19年比)107.7%と

  なりました。これは、4月に入国規制などの水際対策が終了し、訪日外国人数が回復してインバウンド需要が拡大し

  たことも売上増の一因となっています。

  ただし、売上の回復傾向は続いているものの、「客単価の上昇」(全体前年比 107.3%)によるところが大きく、

 「客数」についてはまだ19年の水準まで回復していないと推定され(全体19年比 90.9%)、また「人手不足の常態

  化」など、外食産業を取り巻く環境は、「ポストコロナ」となっても依然厳しい状況が続いています。

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  出典:一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査 令和5年(2023年)年間結果報告」

 

   また、最新の株式会社富士経済の外食産業マーケティング便覧2024によると当社の主力業態及び成長ドライバー

  である『壱角家』『山下本気うどん』が属するラーメン、うどん市場の将来予測については2023年に引き続き人々の

  動きが活発化するなかで、イートインとの親和性が高い両業態の需要はさらに高まっていくとみられ、市場は続伸す

  る見込みであるほか、水際対策のさらなる緩和によってインバウンド需要についても高まっていくとみられ、市場拡

  大に寄与していくことが期待されております。

 

 

 

(4)経営戦略

  ①M&Aによる成長

   当社は創業以来、12社の株式をM&Aにより取得し既存事業とのシナジーによる規模の拡大、新しい飲食ブラン

  ドの獲得をしてまいりました。

 

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   また、M&Aにより被買収企業が持っていたフランチャイズ事業を引き継ぐことで直営事業以外の収益源を獲得

  し、社内ノウハウを積み重ねながらフランチャイズ店舗数の増加に取り組んでおります。

 

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   当社は飲食を運営する企業に対しM&Aをすることにより、被買収企業の店舗を当社の既存ブランドに業態変更す

  ることで収益力を強化、又は被買収企業のブランドをブラッシュアップし、さらに横展開することで企業収益を向

  上させることに注力して参りました。

   被買収企業の店舗物件を取得し当社の既存ブランドに変更することで物件取得までの費用、時間を大幅に短縮、被

  買収企業のもつブランドを取得し業態開発の時間を省くことで効率よく運営することができます。

 

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   今後も当社は情報収集の強化に努め、過去に実施してきたM&Aにより社内に蓄積された知見、経験を活かし成長

  戦略の一つとして活用して参ります。

 

  ②直営店舗新規出店

   当社では、主力とする2ブランド『壱角家』『山下本気うどん』の継続的な新規出店を計画しております。

  コロナ禍の序盤は1事業者あたりの給付金に留まり、営業補償が厚くなかったため、通常では空くことがなかったで

  あろう好立地の路面店の撤退が相次ぎ、当社は新宿の歌舞伎町や神楽坂、渋谷の道玄坂など都心の一等地に店舗を借

  り上げ、いずれも黒字店舗として運営し大きな利益を積むことができております。

                                     (単位:千円)

2024年2月期実績

売上高

営業利益

壱角家(横浜道含む)

8,964,607

2,002,882

山下本気うどん

1,589,036

231,725

 

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   特に壱角家の既存店においては事業開始以来、乗降者数が20万人以上のターミナル駅を中心に、駅前型の立地にて

  ドミナント戦略を展開しており、顧客が利用しやすい駅近の立地を戦略的に選定し今後も集客に取り組んでまいりま

  す。また、当社では物件取得に際し、不動産事業とのシナジーを発揮しており、不動産事業を持たない競合他社に比

  べ物件取得に優位性があります。レインズ(REINS)等の物件情報に直接アクセスすることができるため情報取得ま

  での時間が短く、かつ自社運営サイトである「飲食店居抜き買い取り.com」では個人オーナーが撤退する際、売却を

  サポートする事業も行っているため、当該サイトから一般市場に出ていない情報をいち早く獲得できております。今

  後も不動産事業とのシナジーを活かし物件情報量、契約までのスピードを短縮するべく努力して参ります。

 

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  ※1不動産物件情報交換のためのネットワークシステム/※2借主探しをオーナーから直接依頼された不動産業者/

  ※3不動産売買に応じるお客様を見つけてくる仲介業者

 

   『壱角家』では、2020年よりフードコートの出店に乗り出しました。各施設によるところではありますが、通常の

  居抜き物件、スケルトン物件ほどの内装費用はかからず、厨房設備と屋号看板の設置といった少額の投資で参入が可

  能ですが、入客数や利益も通常の路面店に匹敵することから投資回収を早期に完了させることができます。

   上記のことから壱角家において既存店の出店立地は駅前で視認性の高い物件が大半を占めておりますが、今後は繁

  華街への出店と並行してフードコートへの出店を随時行っていきます。

 

   『山下本気うどん』はメディアの露出を積極的に行い、注目された業態であると認識しております。引き続き、集

  客力が期待できる路面店を中心に店舗を展開いたします。出店立地に関してはうどん競合チェーン店が少ない繁華街

  立地を中心に行い、2025年2月期以降は「壱角家」で成功事例のあるフードコート出店にも取り組んでまいりたいと

  考えております。

 

  ③アプリ、メディア活用

  2022年2月期からの取り組みとして各業態においてスマートフォンアプリを導入し、顧客のリピートに注力してお

 ります。

  2024年2月末現在、当社スマートフォンアプリのダウンロード数は50万人を超え今後もアプリにより通知機能を通

 して行う販促活動や、利用毎に貯まるスタンプ機能を利用し来店者数の拡大を行ってまいります。また、メディアに

 対しての積極的なアプローチに力を入れており、継続的なプレスリリースによる情報発信により新店舗出店、店舗で

 のキャンペーン、新商品の発売等を消費者へお伝えできる仕組みを取り入れております。同時に広告代理店に営業活

 動を委託、日本ハムファイターズの監督、新庄剛志氏を起用し、テレビ、雑誌、ウエブ媒体への露出を増やしブラン

 ドイメージの構築を行っています。

  2022年4月にオープンした渋谷ガーデンビルにおいては、1階を「壱角家渋谷センター街店」2階を「山下本気う

 どん渋谷センター街」とし、屋上には広告用の3D電子ビジョンを設置しており、PR店舗としての運用を目的とし利

 益を積むことに加え、知名度向上を目指して可能性を探りながら挑戦を進めてまいります。

 

  当社のアプリ会員情報調べによれば『山下本気うどん』においては顧客の73%が30代以下で構成されており、当社

 店舗に来店した同顧客からの情報発信による新規顧客の掘り起こし、リピーターとしての再来店動機につながるよ

 う注力して参ります。

  また、『壱角家』アプリは登録会員数35万ダウンロードを超え、多くのお客様にご利用いただいており、来店動機

 を喚起するための来店ポイントの付与(10ポイント獲得でラーメン一杯無料)、トッピングクーポン配布による集客

 を行っております。

 

 ※ 以下の図表は山下本気うどんにおけるアプリ会員情報となります。

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  ④商品開発

   壱角家ブランドで「醤油壱郎ラーメン」「濃厚魚介つけ麺」「冷やし中華」等の季節限定商品を随時投入した他、

  『山下本気うどん』はうどんの麺に抹茶やキャラメルナッツ等で味付けをしたデザート「ぅドーナツ」の商品開発・

  販売を行う等、顧客を飽きさせないよう、商品を一部定期的に変更しております。また、『山下本気うどん』の戦略

  として高単価商品として全体の客単価を引き上げるキラー商品を安定して開発していくことを重要視し、社内プロジ

  ェクトによる商品開発はもとより、外部のコンサルタントとともに開発を行ってまいります。

 

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  ⑤販売促進策

   各事業では一部商品の割引やその日限りの限定商品をお楽しみいただける毎月開催のフェア「壱角家の日」「すた

  めしの日」「肉の日」等を実施しております。また、テイクアウト販売の強化を行い、新規顧客の獲得と既存顧客の

  維持に取り組みました。それ以外にも店舗の収益改善に向けた施策、徹底したコスト管理を進めるとともに、人材の

  積極的な採用や教育面の強化を実施し、業容拡大を図ってまいりました。また、『壱角家』『山下本気うどん』『情

  熱のすためしどんどん』『鉄板王国』においてスマートフォン向けにブランド公式アプリの運用を行っております。

  スタンプカードを紙からデジタルへ移行し、非接触とするコロナ対策としての取り組みの他、来店データの蓄積・分

  析を行うことで、お客様に応じたクーポン配信や新商品の告知など、来店動機の喚起による販売促進強化を目指し運

  用しております。

 

  ⑥フランチャイズ事業・社内独立制度

   フランチャイズ展開を加速することで、市場シェア率をさらに高め、オペレーションノウハウを蓄積し、ブランド

  力の向上・発展につながると期待しております。また当社は、売上のロイヤルティ等を通じて、確実に利益を積み上

  げられることもメリットと感じております。

 

   社内独立制度は、「自分の店を持ちたい」という従業員を支援する取り組みとなります。店舗運営業務委託契約を

  結び、直営店舗と同様の食材仕入ルートや備品、設備を保障しており、一方で店舗管理や従業員の雇用はオーナーの

  裁量によるものとなります。2024年2月末時点で2名がオーナーとして独立して店舗を運営しております。また、

  2024年2月期末時点で壱角家、肉寿司、一竜の屋号で日本国内にフランチャイズ加盟企業24社、39店舗を展開してお

  り、海外においては壱角家の屋号でマレーシア1企業2店舗、タイ1企業1店舗を展開しております。今後も国内は

  もとより日本食文化の浸透を推進するべく海外へも出店をして参りたいと考えております。さらに、2024年3月より

  山下本気うどんのフランチャイズ加盟募集を開始し、今までラーメン、肉寿司業態で培ったフランチャイズノウハウ

  を活用し全国へ広がる既存加盟企業へ出店を促進したいと考えております。

   リテンションマーケティング(既存取引店と良好な関係性を維持して行くマーケティング活動)により、展開の止

  まった休眠及び離反加盟店を掘り起こし、更に迅速なサポート体制を維持することで顧客ロイヤルティ向上を実現

  し、新規展開に繋げます。

   また、山下本気うどんの展開で培った、様々なメディアを組み合わせ、相乗効果を高めたメディア戦略をフランチ

  ャイズ展開に取り入れ、スピーディーに新規展開を推し進めます。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

   当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下の通りであります。

 

  ①人材の採用・確保、社員教育の徹底

   当社では人材の確保を事業成長の礎と考えております。飲食業界においては恒常的な人手不足に陥っていますが、

  優秀な人材採用するためには、労働関連法令を遵守した上で社員のライフワークバランスを重視した労働環境を社員

  へ提供することが必須条件だと考えております。当社では、シルバー層、女性、外国人等を積極に登用し優秀な人材

  を確保すること、また社員教育制度を充実させ、接客業として顧客から選ばれる店舗、会社の確立を目指しておりま

  す。

 

  ②経営管理体制の強化

   あらゆるステークホルダーのための適切な情報管理・開示体制の構築、コンプライアンス体制の整備、的確な経営

  方針の策定等のために漸次経営管理体制の強化を行ってまいります。

 

  ③衛生管理の強化、徹底

   食の安心・安全の顧客への提供は、飲食事業を営む当社にとって最優先すべき事項であり、日頃からの衛生意識向

  上、作業手順の遵守を行い、品質管理担当者による臨店の実施により、徹底した衛生管理の強化を行ってまいりま

  す。

 

  ④新規出店地域の開拓

   首都圏を中心に店舗展開しておりますが、国内では全国各地域から乗降者数、商圏小売額等を参考に物件を選定し

  た上で新規出店を進めてまいります。

 

  ⑤新業態、新メニューの開発

   既存の飲食事業については、業態の見直しや新メニューの開発を行うことによって常に消費者の嗜好に合った商品

  提供及び店舗運営を継続的に行っていくことが、当社の課題のひとつであります。現状は、よりノウハウをもつ外

  部(肉寿司を運営していた株式会社スパイスワークスや自ら飲食店を経営する料理人等)へ業務委託料を支払い、開

  発商品を提供いただく形で進めております。

 

  ⑥安定した食材・原材料の調達

   ロシアのウクライナ侵攻及び物流の停滞による食材・原材料の高騰は、世界的に安定した供給に大きな影響を及

  ぼすものであります。また、国内においても鳥インフルエンザの影響のよる鶏卵・鶏肉の供給不足、価格高騰も課題

  となりますが、購買による仕入れルートの多様化によりお客様へ安定した商品を提供いたしております。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

   当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、

  本書提出日現在において当社が判断したものであります。

   当社は、「イマをHAPPYに」という企業理念を掲げ、企業が持つ普遍的な役割として中長期的に継続した成長による

  付加価値の創出だけではなく、社会に貢献をし、公器として企業が負った責任を果たしながら、常に「イマ」現在の

  企業価値を向上させることと認識しております。

   飲食事業においては食料資源を持続させるために「フードロス」の削減を目指し、また、人財採用・育成に関する

  取組を強化することも中長期的な企業価値の向上に寄与するものと考えており、こちらも継続した人的資本への投資

  を行って参ります。

   そしてこれらサステナビリティの実現には、当社のみならずお取引先やお客様の理解、各ステークホルダーとの協

  力・協業が欠かせません。当社は、当社を取り巻く多くのお取引先企業、パートナー企業と連携し、共通の目標であ

  るサステナビリティ社会の実現に取り組んでいきたいと考えております。

 

(1)ガバナンス

   当社は、持続可能な経営を推進し、適正なガバナンス体制を構築するため、サステナビリティに関連するリスクと

  機会をタイムリーに捉え、適切な対策を講じるため、原則として月に1回開催される経営会議で各事業担当者から情

  報を収集・検討し、変化し続ける私たちを取り巻く事業環境に対応できる体制を構築して参ります。

   また、飲食事業を営む当社にとって、人的資本に関する方針及び計画策定は、重要課題であると認識するととも

  に、多様な人々が活躍する社会を実現する機会と捉え、幅広い世代、さまざまな価値観を持つ人々との対話により多

  様な人材を獲得し、店舗においては新たなサービス・商品開発のきっかけ作りを行って参ります。

 

(2)戦略

   当社は優れた人財を採用し育成することを、持続可能な経営を推進するための重要な手段と位置付けています。優

  秀な人財を採用するために、採用プロセスにおいても当社の企業理念に共感して頂ける応募者を広く募り、多様な人

  財を活かす取り組みを推進しています。また、従業員のキャリア開発やスキルアップのために開発された教育プログ

  ラムを提供し、個人の成長と組織の持続的な発展を支援しています。そして、従業員の自発的なスキル向上のための

  トレーニングとOff-JTを重視し、定期的な研修プログラムやキャリア面談を通じて、従業員が自己成長を実現し、組

  織とともに成長できるよう支援しています。

  また、多様な人財が社内で活躍できるよう、育児・介護休業等に関して会社独自の子育て支援制度を策定するな

 ど、様々な事情を持った従業員が働きやすい労働環境の整備などを推進しており、社員の家庭と仕事を両立させ、安

 心して働ける会社の仕組み作りを行っております。

 

(3)リスク管理

   当社はサステナビリティに関連するリスク及び機会を経営上の重要な課題と認識しており、事業活動に重大な影

  響を及ぼすリスクについては、経営会議を通じて速やかに取締役会(監査等委員会を含む。)に報告するとともに、

  取締役会で審議し迅速な意思決定を目指して取り組んでまいります。

   また、環境・社会に関わる様々な課題は、企業のサステナビリティを脅かすリスク―となる一方、社会課題の解決

  に取り組むことは、新しいビジネスチャンスの機会ともなりえますので、リスクの低減に努めるとともに、持続可能

  な社会と企業の持続的成長を目指して参ります。

 

(4)指標及び目標

   当社は、求人募集・採用活動・入社後教育による新規入社者の人財育成を重視しており、優秀な人財の確保と早

  期の戦力化、かつ多様な人財が学ぶことの出来る教育プログラムの構築を行っております。

   人財の育成及び就労環境整備に関する方針の指標については従業員離職率の低減、新卒採用を含む新規採用者の

  定着率の向上を指標としており、これについては、2025年2月期の離職率を2024年2月期(27.2%)の2/3

  (18.1%)までに低減するとともに、採用時のミスマッチを無くすことにより新規採用者の早期離職率(入社後1

  年以内)2024年2月期14.4%を2025年2月期には5%以内にするといった目標を掲げております。

 

3【事業等のリスク】

   本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャ

  ッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりでありま

  す。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

1.事業環境に関するリスク

(1)経済情勢の変化や地政学的リスクの顕在化による影響について

(発生可能性:高 発生可能性のある時期:数年以内 影響度:大)

 国際情勢の不安定化、物流の停滞により世界的にエネルギー資源や食材などの原材料が高騰しております。その価格は商品相場、消費量の急激な増加による需要の拡大、ならびに、為替相場の影響などがあるとともに、生産地域の異常気象による収穫量の減少、政変や社会・経済情勢の変化、並びに、テロや戦争などによる社会的混乱などを受けて変動します。

 当社が行っている飲食事業における食材の仕入が困難になる、又は価格が著しく高騰した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)季節的変動及び天候・平均気温による影響について

(発生可能性:高 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:小)

 2024年2月期の売上高の66.5%を占めるラーメン業態店舗では、特に気温が低下する12月~2月が繁忙期となります。したがいまして、上期(3月~8月)よりも下期(9月~2月)の売上高が多くなっております。

 また、悪天候による人流の減少、異常気象による平均気温の上昇等によって本来見込んでいた売上が減少するなど、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(3)市場環境及び競合について

(発生可能性:中 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:大)

当社の属している外食産業を取り巻く環境は、わが国の加速する人口減少、生活費節約意識の高まりによる外食機会の減少、食の安全性に対する消費者意識の高まり、低価格競争の激化等により、今後も厳しい事業環境が継続するものと想定されます。また、外食業界は他業界と比較すると参入障壁が低いため新規参入が多く、所得の伸び悩みによる個人消費の低迷の中、価格競争などにより、今後も飲食企業間の競争は続いていくものと考えます。

このような状況の下で、当社はブランド毎のコンセプトを明確にし、サービス力の向上、商品力の強化により付加価値を持たせるなど、競合他社との差別化を図っておりますが、今後、競合状態がさらに激化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(4)大規模自然災害の発生について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:大)

 当社は、日本国内各地に直営及びフランチャイズ加盟店・業務委託店舗を有しております。ここ数年、国内においては、2011年3月に起こった東日本大震災をはじめ地震、台風、豪雨等の大規模な自然災害が発生しており、今後起こる自然災害の規模によっては、店舗の時短営業・一時休業等の事態を招くことが想定されます。

 当社では、こうした自然災害の発生を前提としたBCP(事業継続計画)を策定しており、直営及びフランチャイズ加盟店・業務委託店舗、本社等に、災害時における避難場所や緊急連絡方法等を明記した危機管理マニュアルを配置し、万全を期しておりますが、想定以上の自然災害が発生した場合、建物の倒壊や停電や風水害等により店舗運営が不可能となる場合などにおいては、当社の経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)世界的パンデミックの発生について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:大)

 今般発生したCOVID-19(所謂新型コロナウィルス)による世界的なパンデミックの発生は、国内の外食産業に深刻な影響を与えました。日本においては、政府、各自治体から営業時間短縮を始めとする営業自粛要請が発せられたことに伴い、当社の事業においても少なからず影響を受けることとなりました。

今後、今回のパンデミックと同等の事態に至った場合であっても営業時間調整、一定の各種感染症対策等を講じることで営業活動を継続することができるものと考えます。しかしながら、今回を上回る規模でのパンデミックが発生した場合において、通常の営業活動が困難となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に今回以上の影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

2.事業展開及び提供サービスに関するリスクについて

(1)人材の確保と育成について

(発生可能性:高 発生可能性のある時期:数年以内 影響度:大)

 当社では、事業の継続及び拡大等のため適正な人員を確保する必要があり、これに並行して管理部門での優秀な人材の育成と確保も重要な課題となっております。当社における退職者の状況は、2024年2月期において退職者数79名、離職率27.2%となっております。

また、当社が運営する店舗は深夜営業を行っている店舗が多いため、時間帯シフトによる勤務が原則となっており、従業員の就業時間が夕方から深夜までとなることもあり、不規則な就労時間となることもあります。そのため、労働時間の短縮やアルバイト採用の強化、単発アルバイトの利用など社員の労働環境改善のための様々な対策をとっているものの、一般的に他の業種より従業員の定着率が低い傾向にあります。

以上のことから、採用計画の未達や離職により人員計画が予定通りに進まない場合、事業の継続及び拡大等に影響が生じる可能性があります。

また、当社では多数の短時間労働者を雇用しておりますが、各種労働法令の改正や経済情勢の変化が人件費のさらなる上昇等を招いた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2)全社売り上げに対するラーメン事業の売上比率が高いことについて

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:大)

 当社の事業売上内訳においては、ラーメン事業、特に壱角家ブランドの売上比率が高い水準(2024年2月期 壱角家ブランド売上高 8,964,607千円 ブランド別売上比率 58.5%)にありますが、現在、山下本気うどんの新規出店及びフランチャイズ事業の推進によって、市場及び外部環境の変化に影響を受けにくい事業ポートフォリオの構築を図っております。

 しかしながら、国内外の経済情勢やエネルギー供給事情の悪化、食材の値上がり、ラーメン業種に関する風評被害等の外的要因により当該事業の展開に何らかの支障が生じた場合は、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(3)直営店舗の出店戦略について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:中)

新規出店にあたっては、商圏、競合状況、売上予測、賃料条件、出店コスト等を検討し、収益性を見込める場所に店舗を出店しておりますが、当社出店条件に合致する物件の数が当初の出店予定数と異なることがあります。

また、出店後は店舗別の損益管理を行い、一定期間のうちに業績改善の見込みのない不採算店舗については退店を行っていますが、退店店舗数についても当初の予定店舗数と異なることがあり、出退店の店舗数が当初の予定店舗数と異なった場合は、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.法的規制及び知的財産等について

(1)商標について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:中)

 当社は、各業態・店舗名の商標を国内及び海外において登録し、維持管理することで商標の持つブランド価値を向上させ、他社から模倣されることを防いでおり、また当社が他の商標を侵害しないよう運用しております。

 当社は、法律家、専門家の意見を十分に聞きながら当該ブランド戦略を展開しておりますが、仮に第三者が違法に類似した商標を使用し、当社の各ブランドにおける価値が毀損される事態に至った場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2)労務管理について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:中)

 当社は、飲食事業において、パート・アルバイト等の臨時従業員を多く抱えております。これら事業運営に必要な人員の確保及び育成を図るとともに、労働関連法令を遵守した勤務形態・労働環境の確保及び管理に努めております。何らかの要因により労務管理面での問題が生じた場合には、規制当局から業務改善命令が命じられること又は監督官庁から指導を受けることにより当社事業に対する信用が低下した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(3)「酒類の提供に関する法令等」について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:中)

当社では、店内の掲示物、メニューに車両等を運転される方、未成年者には酒類を販売しないことを記載するなど、飲酒運転及び未成年者の飲酒禁止について注意喚起を行っております。

 酒類提供については、未成年者飲酒禁止法及び道路交通法等による規制を受けており、未成年又は自動車等の運転をするおそれがあることを知りながら酒類を提供した場合に、罰則の対象となり当社の社会的信用の低下や店舗の営業が制限される可能性があります。これに伴う売上の減少等により当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)「中小小売商業振興法」及び「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(通称「独占禁止法」)」が与える影響について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:小)

 当社は、フランチャイズ事業運営に関して「中小小売商業振興法」及び「独占禁止法」の規制を受けております。「中小小売商業振興法」においては、当社のライセンス事業の内容や加盟契約内容等を記載した法定開示書面の事前交付が義務付けられております。

また、「独占禁止法」においては当社がフランチャイズ事業システムによる営業を適切に実施する範囲を超えて、フランチャイジーに対して正常な商習慣に照らし不利益を与えることを禁止しております。当社はこれらの法令を遵守しておりますが、法令等の改廃、新たな法令等の制定、又は当社とフランチャイズ加盟店において解決できない問題が発生した場合における、計画外の違約金の発生や、裁判係争ならびにそれによる風評被害が発生した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(5)「景品表示法」について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:小)

 当社は、コーポレートサイト、各ブランドサイト、SNSにおける情報発信、店舗の掲示物、ブランド会員アプリなど当社が情報を発信する媒体に対して、担当部署が景品表示法に抵触しないことを確認する体制を設けております。

 万が一、掲示物の内容に重大な誤りが発生した場合など景品表示法に抵触した場合には、行政処分及び社会的信用の低下等により、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

(6)訴訟等について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:小)

 当社の事業展開において、取引先、役職員又は顧客を含むその他第三者との予期せぬトラブルや訴訟等が発生する可能性があります。また、訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生やブランドイメージの悪化等により、当社の業績及び事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

 このようなリスクを踏まえ、当社は倫理・コンプライアンス規程を制定し、役職員に対して法令、定款及び社内規程並びに社会一般の規範の遵守を促すほか、コンプライアンス委員会によるリスク管理及びコンプライアンスに係る取り組みを行うことで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。

 

4.事業運営体制に関するリスクについて

(1)インターネット等による風評被害について

(発生可能性:中 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:大)

 数年前に取り上げられたアルバイトテロと呼ばれる店舗の安全安心を損なう行為や、お客様による不衛生な行為を動画にて撮影しインターネット上にSNSを通じて拡散する、また、SNSやグルメサイトに誹謗中傷が書き込まれるなど、飲食店舗のブランド及び企業イメージが損なわれる事象が多発しております。こうした事象が発生した企業は、インターネット上の風評被害により株価の下落や来客数の減少など多大な損失を被ることとなります。

 当社においても、必ずしも正確ではない情報や事実と異なる当社店舗や従業員を誹謗中傷する書き込みや動画がSNS上で投稿されることがあり、こうした投稿については調査のうえ、弁護士を通じてSNS運営会社や裁判所に対して、開示請求、動画の削除、アカウント凍結等の申請を行うなど、厳正な対応をとっております。

 また、当社では、社員、アルバイトに対して教育・研修を通じて信頼を損なうような行動を起こさないように啓蒙するとともに、店内においてお客様が不適切な行動が出来ないよう防犯カメラを設置し、テーブル周りを整理整頓するなど対策を取っております。

しかしながら、その内容の真偽にかかわらず、当社店舗のブランドや企業イメージ、お客様に対する「食の安全性」における信頼を損なうインターネットへの書き込み、動画配信の拡散、それに起因する風評被害が発生した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)特定取引先への依存について

(発生可能性:中 発生可能性のある時期:特定時期無し 影響度:中)

 当社は、主要食材の仕入れに関して、発注業務合理化及び食材の安定供給を目的として、特定取引先からの仕入高割合が非常に高くなっています。従いまして、特定取引先からの仕入れが何らかの要因により継続できない場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 特定取引先として重要な経営上の契約を締結している株式会社ギフトからは、全体売上の58.5%(2024年2月期実績)を占める壱角家業態で使用するスープ、ラーメンダレ及び麺を100%仕入れており、総仕入高に対する同社への依存度は、2024年2月期において21.0%となっています。

 何らかの理由により同社から仕入れることが出来なくなった場合に備え、オリジナルの麺・スープの研究開発を行うことでリスクの軽減を行って参ります。

 また、株式会社ギフトは前記の通りラーメン事業における主な食材を仕入れる購買先でありますが、同社においても家系ラーメンチェーン店を運営しており、類似する店舗業態を営んでいることから店舗競合を避けるべく、新規出店に関する合意書を締結し、家系ラーメン業態に於いては双方の出店時に事前協議を行うこととしております。

 新規出店時の事前協議において、出店する店舗間の距離が近いこと等により出店が不可となる場合があり、その場合には出店計画の未達により当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)有利子負債への依存について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:中)

 当社は、事業資金について、自己資金の他、金融機関から新店舗開業としての資金、また、それらを含めた運転資金等の資金を調達しております。2024年2月期末時点における総資産に占める有利子負債(借入金、社債、リース債務を含む)の割合は、58.3%となっており、金融機関等からの借入金等に依存している状況にあります。

 そのため、金融市場の混乱や景気低迷、金融機関の融資姿勢の変化により借入れや借換えが困難になった場合や、市場金利の急速な上昇等により支払利息が急激に増加した場合には、資金繰りの悪化又は金利負担の増加が当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)特定人物への依存について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:大)

 当社大株主であり代表取締役社長の川島 賢は当社の創業者であります。川島 賢は創業期からM&Aを手掛け事業開発に関する豊富な経験と知識を有し、経営方針及び経営戦略全般の決定等において重要な役割を果たしております。また、当社は一部の店舗の賃貸借契約について、現在川島 賢の債務保証を受けております。なお、債務保証に伴う保証料の支払いはございません。

 当社は事業運営を行う上で優秀な人材の育成を図り、権限の委譲を進めることで特定の個人に過度に依存しない事業体制の構築を進めておりますが、何らかの理由により同氏による当社の経営への関与が困難になった場合、事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)企業買収又は事業買収について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:中)

 当社は、飲食事業会社を中心にM&Aを実施した上で事業再生させることで、赤字化したブランドの再生を図り、もしくは既存ブランドへの業態変更を行うことで店舗数及び事業規模を拡大しております。

 また、M&A実施時には手順書における投資方針に基づき買収先企業(事業)を決定し、労務、購買、財務、IT、法務、それぞれの分野でデューデリジェンスを行いリスクの軽減を図っております。

 しかしながら、想定外の要因によりM&Aを実行した会社又は事業の再生がうまくいかず、投資回収が予定どおりに進まなかった場合には、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(6)システム障害について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:中)

 当社は、受発注業務、店舗運営、本社内のイントラネット構築など業務の効率化を図るため多くの情報システムを導入しており、安定的なシステム運用を行うために、直近ではファイルサーバーのクラウド化を行い、社内システムのログインパスワードの定期的な変更を行うなど、随時セキュリティ機能を強化し、社員に対するITリテラシー向上のための研修を行い、社内体制の整備等を行っております。

 しかしながら、プログラムの不具合や不正アクセス等、特に悪意のあるコンピュータウィルス(ランサムウェア等)の感染により大規模なシステム障害が発生した場合、店舗運営が滞ることや対応費用が発生すること等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(7)個人情報の管理について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:中)

 個人情報の管理につきましては、「個人情報の適正な取扱いに関する基本方針」を定め、社員並びに顧客情報における特定個人情報については、法令ならびに国が定める指針、個人情報の適正な取扱いに関するガイドラインに沿って運用し、個人情報の取り扱いに関する苦情、相談及び問い合わせについては、適切かつ迅速な対応を行うため専用の問い合わせ窓口を設けております。

 当社においては、2023年9月に本社のファイル保存サーバーが外部からの不正アクセスによりランサムウエアに感染した事実を確認しておりますが、専門会社による調査を実施した結果、データ流出の痕跡はみられなかったことから、情報漏洩は発生していないものと認識しており、さらに、個人情報保護員会への報告等、個人情報保護法に基づく対応や専門会社と協議のうえ、再発防止策を実施しております。

 しかしながら、コンピュータウィルスに感染するなど、万が一個人情報の漏洩が疑われた場合には、関係当局に相談のうえ指示を仰ぎ適切に対応を行いますが、当社の信用低下による売上の減少や損害賠償による費用の発生等により、当社の経営成績又は財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(8)直営店舗の賃貸に関するリスクについて

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:中)

 当社の直営店舗の出店については、そのほとんどが賃借しており、賃貸人に対し敷金及び保証金を差し入れております。

 新規出店に際しては、賃貸人の与信管理を徹底しておりますが、賃貸人の財政状態が悪化した場合、敷金及び保証金の一部又は全部が回収不能になることや、賃借物件の継続的使用が困難となり、営業の継続ができない場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(9)借入金の財務制限条項について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:小)

 当社の借入金の一部には、りそな銀行をアレンジャーとするシンジケートローン、みずほ銀行より新規出店資金を資金使途とする特別当座貸越及び長期借入金、横浜銀行より運転資金として長期借入金等、合計9行、14契約に対して財務制限条項が付されているものがあります。現状ではこれに抵触する可能性は低いものと認識しておりますが、今後何らかの事由により事業環境が激変し、財務制限条項に抵触した場合には、期限の利益を喪失し、当該借入を一括返済することとなり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)減損について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:小)

 当社は、企業買収に伴い発生した相当額ののれん及び事業の運営のため固定資産を多く保有しております。のれんについて事業環境の変化等により企業買収時に期待していた成果が得られない場合、固定資産について時価の著しい低下や将来キャッシュ・フローが見込めない場合には、減損処理を行う可能性があります。現状、減損リスクを認識しているものはないものの、減損処理を行った場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5.店舗管理体制に関するリスク

(1)店舗及び設備等の管理について

(発生可能性:高 発生可能性のある時期:特定時期無し 影響度:小)

 当社は運営する店舗及び設備の安全管理に努めておりますが、老朽化等を原因とする事故が生じた場合や、安全維持のための予期せぬ大規模修繕の必要が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2)フランチャイズ事業加盟企業の店舗運営・経営内容について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:大)

 当社は直営店方式による店舗運営とともに、フランチャイズ事業を行っており、各加盟店運営事業者とフランチャイズ契約を締結しております。

 フランチャイジーが運営する店舗におきましても、当社直営店舗と同等のQSCを保つため、開店前に研修を実施し、運営・商品作成マニュアルを提供するとともに、当社のスーパーバイザーが定期的に臨店し、店舗の運営指導を行っております。

 しかしながら、フランチャイズ店舗において、当社又は当社の業態に対する評判に悪影響を与えるような事象が発生した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(3)衛生管理について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:大)

 当社の飲食事業における店舗は、食品衛生法の定めに基づいて、食品衛生管理者を置き、管轄保健所を通じて営業許可を取得しております。当社では、各店舗における衛生管理に係るマニュアル等の整備及び従業員に対する教育指導の徹底に加え、外部の専門業者による各種衛生検査を定期的に実施する等衛生対策の強化に努めておりますが、万一、当社の店舗にて、食中毒等の衛生問題が発生した場合は、一定期間の営業停止等の処分を受ける恐れがある他、企業イメージの低下による顧客離れが起こり得ることから、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)店舗火災について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:大)

 当社が運営する各店舗は、店舗内での仕込み調理を行っているため、不測の事態により店舗火災が発生する可能性があります。

 火災の予防については、消防法を遵守し同法の規定に基づき各店舗で防火管理者を定め、消防計画の作成その他防火管理上必要な業務を行い防火に努めていますが、万が一不測の事態によって、当社店舗において火災による死傷事故が発生した場合には、当社の信用低下や損害賠償請求等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

6.その他のリスクについて

(1)大株主について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:大)

 代表取締役社長である川島 賢につきましては、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使に当たっては株主共同利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましても、同氏は安定株主と認識しておりますが、将来的に何らかの事情により、大株主である同氏の持分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)上場時流通株式比率が東証スタンダード市場上場形式基準に近似していることについて

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:大)

 上場時に計画している資本政策において、流通株式比率が29.80%と東証スタンダード市場上場形式基準の25%に近似していることから、上場後に流動性を高めるべく投資家の信頼を高め、株式取引意欲を促進する施策を実施する予定です。

 しかしながら、今以上に流通性が減少した場合、上場形式基準に抵触する恐れがあります。

 

(3)調達資金の使途について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:中)

 当社の調達資金については、新店の設備投資等に充当いたします。

 しかしながら、急激な経営環境の変化が生じ、その変化に対応するため、調達資金の使途を変更する可能性があります。また、計画どおりに使用された場合であっても、想定どおりの投資効果を得られない可能性があります。なお、資金使途の変更を行う場合は適時開示を行います。

 

(4)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:数年以内 影響度:小)

 当社役員及び従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとして新株予約権を付与しており、本提出日現在、発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は23.63%となっております。

 当社は新株予約権の付与に付随してベスティング条項を導入しており、行使可能日より1年ごとに付与個数の25%を行使できることとしており、全ての新株予約権を行使するまでに3年間を必要とし、急激な希薄化が起きない仕組みとしておりますが、これらの新株予約権が行使可能期間中の同一時期に行使された場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値を希薄化させる可能性があります。

 

(5)配当について

(発生可能性:低 発生可能性のある時期:特定時期なし 影響度:小)

 当社は、将来の積極的な事業展開と経営環境の急激な変化に備えた経営体質の構築並びに財務基盤の強化に必要な内部留保を確保するとともに、株主への安定的かつ継続的な利益還元を経営の重要施策として、業績を勘案しながら成果配分を行うことを基本方針としております。

 上記の方針のもと、配当性向40%以上を目標に安定的な配当を実施していくことを目指してまいりますが、業績の低迷等により安定的な配当が維持できなくなる可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。

①財政状態の状況

第9期事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

(資産)

当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて2,926百万円増加し、11,149百万円となりました。これは主に、売上金や借入金の増加により現金及び預金が2,279百万円、売掛金が180百万円、新規出店による有形固定資産が263百万円増加したこと等によるものです。

(負債)

 当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べて1,831百万円増加し、8,844百万円となりました。これは主に、長期借入金が1,246百万円減少した一方、買掛金が40百万円、未払法人税等が351百万円、賞与引当金が58百万円、社債が2,568百万円増加したこと等によるものです。

(純資産)

 当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べて1,095百万円増加し、2,305百万円となりました。これは主に、当期純利益1,065百万円の計上により利益剰余金が増加したこと等によるものです。

 

第10期中間会計期間(自 2024年3月1日 至 2024年8月31日)

(資産)

 当中間会計期間末の総資産は、前会計年度末に比べて257百万円増加し、11,407百万円となりました。これは主に、現金及び預金が213百万円減少した一方、売掛金が145百万円増加、有形固定資産が293百万円増加したこと等によるものです。

(負債)

 当中間会計期間末の負債は、前会計年度末に比べて40百万円減少し、8,804百万円となりました。これは主に、長期借入金が165百万円増加した一方、1年以内返済予定の長期借入金が298百万円、未払消費税が159百万円減少したこと等によるものです。

(純資産)

 当中間会計期間末の純資産は、前会計年度末に比べて297百万円増加し、2,602百万円となりました。これは主に、中間純利益629百万円の計上により利益剰余金が増加したこと等によるものです。

 

②経営成績の状況

第9期事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類に移行後、個人消費・インバウンド需要の回復と経済社会活動の正常化が進みつつありますが、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴うエネルギーや原材料価格の高騰と円安の影響による物価上昇が続くなど、依然として不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社は、「イマをHAPPYに!」という企業理念を掲げ、ご来店いただくお客様が幸せ・元気・笑顔になれるよう「HAPPYな空間の提供」を使命としております。ブランド力強化のためQSCA(クオリティ・サービス・クレンリネス・アトモスフィア)の向上を目指し、衛生的で安全な店舗運営の維持と従業員の働きやすい環境作りに日々努めております。

商品販売につきましては、各ブランドにおいて、2~3カ月に一度のペースで季節限定・期間限定メニューを提供しております。また、月一回開催のブランド別フェア「壱角家の日」「肉の日」等を継続して実施し、メイン商品を特別価格にて提供しております。

設備投資につきましては、お客様満足度の向上とオペレーションの効率化による人件費削減のため、ラーメンブランドではキャッシュレス対応券売機を、うどんブランドではテーブルトップオーダーシステム・自動釣銭機を導入いたしました。

販売促進策につきましては、各ブランドでスマートフォンアプリ施策として、トッピング無料及び割引クーポン・フェア情報を配信し、既存顧客の再来店に向けて取り組みを行いました。壱角家では新規会員獲得に向け、アプリ初回登録時のサービスクーポンの内容をラーメン650円に変更した効果もあり、会員数は約30万名となりました。テレビ・ラジオ・YouTube・雑誌等のメディア紹介のほか、X(旧Twitter)・Instagram等のSNSを活用し、ブランド知名度を上げるためPR活動を行っております。

店舗出退店の状況につきましては、15店舗出店(直営8店舗、フランチャイズ7店舗)、2店舗屋号変更(直営)、3店舗業態変更(直営)、2店舗運営形態変更(直営→フランチャイズ)、1店舗オーナー変更(フランチャイズ)、25店舗退店(直営9店舗、業務委託5店舗、フランチャイズ11店舗)した結果、当事業年度末の店舗数は194店舗(直営150店舗、業務委託2店舗、フランチャイズ42店舗)となりました。

以上の結果、当事業年度末における売上高は15,311百万円(前年同期比29.3%増)、営業利益1,516百万円(前年同期比316.0%増)、経常利益1,441百万円(前年同期比179.1%増)、当期純利益1,065百万円(前年同期比322.0%増)となりました。

なお、当社は、飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

第10期中間会計期間(自 2024年3月1日 至 2024年8月31日)

 当中間会計期間(2024年3月1日から2024年8月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加により、緩やかに回復基調で推移しています。一方で、長引く世界情勢の悪化、原材料やエネルギー資源の高騰、円安の長期化により、依然として先行き不透明な状況です。

 外食産業につきましては、原料・エネルギーの高騰、物価上昇による消費者の節約志向などのマイナス要因により厳しい状況が続いております。

 このような状況下において、当社は「イマをHAPPYに!」という企業理念を掲げ、ご来店いただくお客様が幸せ・元気・笑顔になれるよう「HAPPYな空間の提供」を使命としております。ブランド力強化のためQSCA(クオリティ・サービス・クレンリネス・アトモスフィア)の向上を目指し、衛生的で安全な店舗運営の維持と従業員の働きやすい環境作りに日々努めております。

 商品販売につきましては、各ブランドにおいて、2~3カ月に一度のペースで季節限定メニューや期間限定メニューを提供しております。壱角家ブランドでは8月までの季節限定メニューとして「濃厚魚介つけ麺」「冷やし中華」を展開し、うどんブランドでは期間限定メニューとして5月~6月は「ベーコン天と温玉の釜バター醤油うどん」「カレーボロネーゼうどん」、7月~8月は「牛肉と梅おろしぶっかけうどん」「モッツァレラ天と生ハムのジェノベーゼうどん」を展開し、多くのお客様にご好評いただきました。

 販売促進策につきましては、6月に壱角家「10周年記念祭」と海王「12周年記念祭」を開催、8月に山下本気うどんアプリダウンロード10万人記念キャンペーンを実施したほか、各ブランドでスマートフォンアプリ施策として、無料及び割引クーポン・フェア情報の配信を行い、既存顧客の再来店に向けて取り組みを行いました。一方、新規顧客の獲得に向けて、X(旧Twitter)・Instagram等のSNSで情報発信し、店舗利用集客促進のため活用しております。

 店舗出退店の状況につきましては、13店舗出店(直営10店舗、フランチャイズ3店舗)、10店舗退店(直営1店舗、フランチャイズ9店舗)した結果、店舗数は195店舗(直営157店舗、業務委託2店舗、フランチャイズ36店舗)となりました。

 当中間会計期間における売上高は8,521百万円、営業利益1,041百万円、経常利益988百万円、中間純利益629百万円となりました。

 

③キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

第9期事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

a.キャッシュ・フローの状況の分析

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は6,497百万円となり、前事業年度末に比べて2,279百万円の増加となりました。

(営業活動のキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,798百万円(前年同期比41.8%増)となりました。これは主に、税引前当期純利益1,540百万円、減価償却費287百万円、その他の償却額(のれん償却額、社債発行費償却額、その他償却額)129百万円、未払消費税等の増加額84百万円があったこと等によるものです。

(投資活動のキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は591百万円(前年同期比52.9%増)となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入37百万円、預り保証金の受入による収入が26百万円ありましたが、敷金及び保証金の差入による支出123百万円、有形固定資産の取得による支出415百万円等によるものです。

(財務活動のキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は1,072百万円(前年同期比905.9%増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,388百万円、社債の発行による収入2,768百万円がありましたが、長期借入金の返済による支出2,634百万円、社債の償還による支出332百万円等によるものです。

 

b.資本の財源及び資金の流動性について

 当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

 当社の運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。

 投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。

 当社は、運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することに努めております。運転資金は、自己資金を基本としており、自己資金で補うことができない場合は金融機関からの借入を行うことを基本としております。

 

第10期中間会計期間(自 2024年3月1日 至 2024年8月31日)

 当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は6,283百万円となり、前事業年度末に比べて213百万円減少となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間会計期間における営業活動の結果、獲得した資金は553百万円となりました。これは主に、税引前中間純利益1,000百万円の計上、減価償却費166百万円の非資金的費用があった一方、売上債権の減少額145百万円、未収入金の減少額12百万円があったこと等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間会計期間における投資活動の結果、支出した資金は445百万円となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入48百万円があった一方、有形固定資産の取得による支出427百万円、敷金及び保証金の差入による支出47百万円があったこと等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間会計期間における財務活動の結果、支出した資金は320百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,006百万円、社債の発行による収入581百万円あった一方、長期借入金の返済による支出1,139百万円、社債の償還による支出400百万円があったこと等によるものです。

 

④生産、仕入及び販売の状況

a.生産実績

該当事項はありません。

 

b.仕入実績

第9期事業年度及び第10期中間会計期間の仕入実績は、次の通りであります。

当社は飲食事業の単一セグメントであるため、事業別に記載しております。

 

事業の名称

第9期事業年度

(自 2023年3月1日

至 2024年2月29日)

第10期中間会計期間

(自 2024年3月1日

至 2025年8月31日)

仕入高

(千円)

前年同期比

(%)

仕入高

(千円)

ラーメン事業

2,676,152

131.7

1,528,508

レストラン事業

652,930

131.4

316,819

ステーキ事業

460,157

111.6

233,022

肉寿司事業

129,271

72.3

寿司事業

96,873

フランチャイズ事業

524,614

195.3

268,848

その他

189,656

67.6

36,884

合計

4,632,782

126.3

2,480,957

(注)1.金額は、仕入価格によっております。

2.2025年2月期より肉寿司事業は寿司事業に組織改編しております。

 

c.販売実績

第9期事業年度及び第10期中間会計期間の販売実績は、次の通りであります。

当社は飲食事業の単一セグメントであるため、事業別に記載しております。

 

事業の名称

第9期事業年度

(自 2023年3月1日

至 2024年2月29日)

第10期中間会計期間

(自 2024年3月1日

至 2025年8月31日)

売上高

(千円)

前年同期比

(%)

売上高

(千円)

ラーメン事業

10,176,425

135.7

5,718,270

レストラン事業

2,360,055

134.9

1,360,155

ステーキ事業

1,443,275

114.4

739,628

肉寿司事業

434,713

77.8

寿司事業

264,411

フランチャイズ事業

680,489

152.0

329,751

その他

216,606

66.3

108,798

合計

15,311,567

129.3

8,521,015

(注)1.当社の主要顧客は個人のため、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は作成しておりません。

2.2025年2月期より肉寿司事業は寿司事業に組織改編しております。

 

⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務の開示並びに会計期間における収益・費用の決算数値に影響を与える見積り項目について、過去の実績や状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づいた見積りと判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

これらの財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

⑥経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、外部環境として、COVID-19の影響による社会情勢の変化、国民の生活習慣の変化を前提とし、そのうえで、個人消費支出における選別化、弁当・惣菜等を含めた外食市場全体の成長、外国人材の受け入れに関する法整備の進展などが挙げられます。社内的には新設店舗計画の進捗、フランチャイズ・ライセンス事業の進展等が重要となります。

 

⑦経営上の目標達成を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について

 経営上の目標達成を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

5【経営上の重要な契約等】

 

相手方の名称

契約締結日

契約内容

契約期間

株式会社ギフト

2016年8月15日

「取引基本契約」

株式会社ギフトが運営するラーメン店の店舗運営ノウハウ等の開業支援及び商品仕入れに関する取引基本契約。

自 2016年8月15日

至 1年間の自動更新

 

 

6【研究開発活動】

第9期事業年度(自 2023年3月1日 至 2024年2月29日)

該当事項ありません。

 

第10期中間会計期間(自 2024年3月1日 至 2024年8月31日)

該当事項ありません。