第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

また、この目標は現時点の事業環境や経営戦略に基づくものであり、将来の市場環境やその他の要因により変動する可能性があるため、達成を保証するものではありません。

 

(1) 経営方針

当社グループは「社会に価値を提供し、幸福を創造することにより、必要とされる存在となる」を企業理念として、「出張をもっとスマートに」をミッションとしております。BTM(ビジネストラベル・マネジメント)サービスをコアサービスとして、当社グループのサービスがより良い社会づくりに貢献し、お客様、お取引先、従業員など全関係者の幸せに寄与し、その結果我々の存在価値を認めて頂けるような企業運営を行ってまいります。

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、BTMサービスのデジタル化による競争優位性の強化と社内オペレーションの生産性向上を目指し、その指標として売上高営業利益率及び自己資本利益率を重視しています。売上高営業利益率は20%以上、自己資本利益率は10%以上を目標水準としております。また、重要KPIはコアサービスであるBTMサービスのMAU(月間利用企業社数)、予約件数、売上単価としております。2024年3月に策定した中期経営計画に基づき、「Smart BTM」の新機能開発や営業・マーケティング活動強化によりアクティブユーザー数の増加を目指してまいります。

 

実績値

2023年3月期

2024年3月期

2025年3月期

(中間)

2025年3月期

(第3四半期累計)

売上高営業利益率(%)

7.5

17.6

21.5

22.1

自己資本利益率(%)

11.2

15.1

7.5

11.1

MAU(社) (注1)

764

1,002

1,095

1,119

予約件数(件)

61,914

93,273

51,806

79,473

売上単価(円)

12,781

12,067

11,405

11,593

 

(注1)MAU(月間利用企業社数)の期間平均値となります。

 

(3) 経営環境

業務出張市場においては、オンライン会議への代替、航空券価格や宿泊代金の高止まりにより出張頻度を抑える動きがあるものの、海外進出日系企業における拠点総数は、2023年調査81,969拠点と2019年調査74,072拠点と比較し増加傾向(※1)であり、経済活動におけるグローバル化はますます進んでおります。また、出張を通じて「新たな気づき」「仕事への前向きな態度変容」「偶発的なビジネス拡大」といった副次的な意義を見出していた(※2)とされており、対面コミュニケーションも再評価されております。さらに、人手不足により間接業務の外注化機運は引き続き高水準で推移(※3)しています。出張関連業務をアウトソーシングする流れも出ており、これらを踏まえ、業務出張市場は中長期的に成長していくものと想定しております。

加えて、業務のデジタル化やリスク管理意識の高まりから、社内の出張手続きの電子化、危機管理対応やデータの一元化等に関するニーズも発生してきており、そうした要請に応えていくことにより、当社の存在意義を示すことができるものと考えております。

 

 

※1 外務省「海外進出日系企業拠点数調査」(2024/7/8)

※2 株式会社パーソル総合研究所「出張に関する定量調査」(2024/8/28)

※3 株式会社矢野経済研究所「人事・総務関連業務アウトソーシング市場に関する調査(2024年)」(2024/4/22)シェアードサービスセンター、学校法人業務アウトソーシング、給与計算アウトソーシング、勤怠管理ASPサービス、企業向け研修サービス、採用アウトソーシング(RPO)、アセスメントツール、従業員支援プログラム(EAP)、健診・健康支援サービス、福利厚生アウトソーシング、オフィス向け従業員サービス(オフィスコーヒーサービスや菓子の配置販売等)、人材派遣、人材紹介、再就職支援の14分野が対象。

 

(4) 中長期的な経営戦略

当社グループは、2024年3月の取締役会で決定した「ビジョン2030」として日本の業務出張市場において「BTMで一番多くの企業に利用されるデジタルサービスとなる」を掲げております。これまで培ってきたスタッフによる手配力や対応力と合わせて、アナログ対応が多い出張手配・管理においてデジタル化を推進し、当社グループミッションである「出張をもっとスマートに」を実現してまいります。

 

BTMサービスでは、クラウド出張手配システム「Smart BTM」を提供しており、当社の知名度向上とともに、出張手配のデジタルソリューションにおける想起ブランドとして「Smart BTM」の認知拡大を図り、更なるユーザー企業数の増加を目指しております。同システムでは、国内・海外航空券、ホテル、JR、Wi-Fi手配などがオンラインで予約できる他、システム上のチャット機能により専任オペレーターに相談することも可能です。また、24時間365日のサポートデスクも付帯しており、出張中のトラブルや、急な変更の場合でも、経験豊富な自社スタッフによりサポートしております。また、出張代金は企業との売掛精算となるため、出張者の立替が不要な点も好評を得ております。また、個人事業主や小規模事業者向けにはオンライン予約専用のサービスとして「Easy Booking」も提供しており、簡単な操作性でシームレスな予約体験を特徴としています。

 

さらに、バックオフィス向け新規サービスとして、出張管理システム「Travel Manager」の提供を開始いたしました。SaaS型の課金体系となっており、当社として新たな収益源となることを目指しております。

同システムでは、出張稟議・報告のワークフロー機能、GPSを用いた危機管理機能、経費精算機能などを備え、出張に関わる業務をオールインワンで管理することが可能で、これにより、重複申請やデータ不一致の防止、海外出張時のトラブルリスクの軽減が図られ、出張管理と経費精算の一体化が実現します。これらの機能を通じて、利用企業の業務効率化、リスクマネジメント、内部統制の強化に寄与することが期待されております。

官庁・公務サービスおよび米軍サービスでは、各組織の特性に応じた接客対応力をさらに向上させ、中長期的な取引の継続を目指します。個人サービスでは、取引企業の従業員向けプライベート旅行のサポートなど、BTMサービスとのシナジーを意識した展開を推進します。海外サービスにおいては、各国で法人向けサービスの強化に注力するほか、カナダでは日本行きインバウンド需要の獲得に向けた取り組みを進めてまいります。

 

(5) 優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、主に以下の様な課題に対処すべきと認識しております。なお、以下に記載する課題に関しては、当社グループとして対処すべき優先順位が高いと考えるものから順番に記載しております。

 

(ポストコロナへの対応)

COVID-19は世界的に収束しつつあり、各国の水際対策は廃止されておりますが、日本人の出国者数は日本政府観光局(JNTO)によれば2024年3月値で2019年度比△36.8%となっており、海外出張を主として取り扱っております当社グループの業績に依然として影響を与えております。こうしたポストコロナ時代を見据え、これまでの労働集約型のサービスを前提としたビジネスモデルに捕らわれることなく、これまで培った当社の強みを活かしつつも、デジタルサービスを前提とした新しいビジネスモデルの確立を推進してまいります。

 

 

(手数料収入の拡充)

当社グループの収益は主にお客様からの手配手数料等で構成されていますが、今後は新たな手配商材の拡充や新サービスの提供により、手数料収入の多様化と安定性を図ります。そのために、営業活動によって集めた顧客ニーズを分析し、継続的にシステム及びサービスを改善することで、受注の拡大を図ってまいります。

 

(デジタルトランスフォーメーションの推進)

主力のBTMサービスにおいて、働き方改革に伴う生産性向上など社会的課題の解決に向け、一層の利便性や効率性を求めるお客様の声が日増しに多くなっており、当社でもクラウド出張予約システム「Smart BTM」の利用企業が増加しております。お客様のニーズを満たすと同時に当社の生産性向上にも寄与すると見込まれることから、引き続き、システムの機能強化、業務の自動化等、デジタル化をより推進してまいります。一方で、24時間365日のサポートデスクやオンライン手配できない場合のオペレーター対応なども引き続き、継続してまいります。

 

(マーケティングの強化)

法人顧客の新規獲得において、当社グループの認知度向上及び信頼性などの企業イメージの向上が重要な要素と考えております。そのために、インターネット広告やSNSの活用など多様なマーケティングを実施し、当社グループが提供するサービス価値を多くのお客様に知って頂くため、マーケティング活動を強化してまいります。

 

(営業の強化)

新規顧客の獲得や既存顧客の継続的な利用を維持するには営業活動が重要と考えております。営業では旅行業の知識のみならず、お客様の業務・会計システムとのデータ連携に関する知識、ヒアリング力や提案力を含めたコンサルティング能力が求められ、それに対応できる営業人員の育成が課題と考えております。継続的な教育を実施すると共に、顧客企業の利用分析や訪問履歴など営業管理の強化を図ることで、顧客の継続率及び満足度上昇に努めてまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループの企業理念は「社会に価値を提供し、幸福を創造することにより、必要とされる存在となる」です。企業理念の中にある「社会」には多様な価値観・人材が内包されており、そして「幸福」は持続可能であることが重要な要素です。そして当社グループは、事業を通じ実践することで、はじめて「必要とされる存在」になることが出来ます。この考えのもと、ステークホルダーの皆さまと協働し、事業を通じ、多様性がもたらすイノベーションの創造を可能にし、持続可能な社会の発展に貢献してまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) ガバナンス

当社グループは、サステナビリティマネジメントを推進するにあたり、責任者を代表取締役社長執行役員とし、具体的に、経営が必要とするサステナビリティに関する重要事項の意思決定にあたっては、「経営会議」(事務局:管理グループ)にて報告・審議され、重要事項は取締役会に報告されます。

 

〔経営会議〕

開催:毎月

議長:代表取締役社長執行役員

委員:常勤取締役・常勤監査役他

 

(2) 戦略

人材育成方針

当社グループのコアサービスであるBTM分野では「デジタルサービス」と「ヒューマンサービス」を組み合わせたハイブリットサービスを強みとしており、持続的成長のためには、それらビジネス基盤とそれを支える人材が不可欠です。そこで、当社グループは創業からのコアバリューである「IACE's Culture」6つの項目を実践できる人材づくりに取り組みます。

 

「IACE's Culture」

『公明正大な企業文化』

『仕事への情熱』

『変化へのチャレンジ』

『迅速な行動』

『顧客目線とプロフェッショナル精神』

『周囲への感謝』

 

そして、持続的成長により得られる付加価値を適切に従業員に分配し、成長と分配の好循環実現に取り組んでまいります。

 

社内環境整備方針

当社グループは、以下に掲げる3項目の実現に取り組んでまいります。

 

『多様な人材が互いに尊重し、いきいきとした働き方ができる職場環境』

『自身の持っている能力を最大限に発揮して活躍できる職場環境』

『心身ともに健康で、安全かつ安心して働くことができる職場環境』

 

 

(3) リスク管理

 当社グループでは、「リスク管理規程」及び「コンプライアンス規程」を策定し、リスク・コンプライアンス委員会を中心に全ての事業活動を対象にリスクマネジメント体制を整備・運用しています。また、必要に応じて取締役会への報告を通じて、経営戦略にも反映していきます。

 

〔リスク・コンプライアンス委員会〕

開催:四半期毎

議長:代表取締役社長執行役員

委員:常勤取締役・常勤監査役・執行役員・ゼネラルマネージャー職・内部監査責任者

 

(4) 指標及び目標

「DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の推進」「成長支援(育成・リスキリング)」「健康経営の推進」を重要テーマと位置づけており、それらの達成度を示す指標を掲げ、目標達成に向け取り組んでおります。なお、当社においてはデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、海外グループ会社では労働市場や労働法制が異なるため、連結グループにおける指標の記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、提出会社のものを記載しております。

 

DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の推進

指標

目標(2026年3月末まで)

実績(2024年3月期)

管理職に占める女性労働者の割合

25以上

20.5

ワーキングマザー比率

50以上

45.5

月平均時間外労働時間

20時間以内

22.6時間

 

 

成長支援(育成・リスキリング)

指標

目標(2026年3月末まで)

実績(2024年3月期)

ITパスポート取得

100

12.4

社内推奨資格取得実績(率)

90以上 ※1

66.1% ※1

 

※1 ITパスポートを除く。

 

健康経営の推進

指標

目標(2026年3月末まで)

実績(2024年3月期)

特定保健指導対象者率

15以下

19.7

 

 

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応について最大限の努力をする所存であります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① 自然災害及び国際情勢等について

(発生可能性:中、発生時期:不特定、影響度:高)

当社グループは、地震、台風、洪水等の自然災害や、感染症の流行、紛争、国際的な政治・経済の不安定要因に対応するため、リスクマネジメント体制を強化し、顧客や仕入先の分散、事業拠点の分散、システムインフラの整備、財務健全性の確保などのリスクに対応する施策を実施しておりますが、これらの事象により観光インフラや交通機関の停止、渡航制限、旅行需要の減退が発生する可能性があります。また、海外に子会社を有するため、各国の政治・経済情勢の変化や現地法規制の改定によって事業活動が制限される可能性もあります。予測を超える大規模な事象が発生した場合には、当社グループ全体の業績や事業運営に大きな影響を及ぼすリスクがあります。

 

② 人口動態について

(発生可能性:中、発生時期:長期、影響度:中)

当社グループは、日本企業との取引が多く、国内人口の減少や少子高齢化による影響を受けやすい状況にあります。この影響を軽減するため、新規取引先を開拓し取引企業数の拡大に努めており、現在は利用企業数も手配件数も増加しておりますが、国内の労働人口減少に伴い、企業の従業員数が減少することで、全体的な出張需要が縮小する可能性があります。その場合、当社グループの受注が減少し、業績や事業展開に影響を及ぼすリスクがあります。

 

③ 市場の動向について

(発生可能性:中、発生時期:不特定、影響度:中)

当社グループは、法人顧客向けサービスを中心に提供しており、企業の購買行動や景気変動などの市場動向に対応し、競合他社に対するサービス競争力を維持するため、定期的に事業戦略を見直していますが、景気後退による出張需要の減少や、出張を代替するサービスの普及により、当社サービスへの需要が低下する可能性があります。その場合、受注の減少が生じ、当社グループの業績や事業展開に影響を及ぼすリスクがあります。

 

(2) 事業に関するリスク

① 競合について

(発生可能性:中、発生時期:不特定、影響度:高)

当社グループは、競合他社に対して顧客ニーズに応じたシステムソリューションの提供、クラウド出張手配システムのUI/UXの改善及び新機能の開発、24時間365日のサポートデスクの付帯、割安な手数料設定、専任オペレーターによるオフライン手配などによりサービスや顧客対応の差別化に努めておりますが、既存の旅行会社との競争に加えて、新興企業が革新的なビジネスモデルで市場に参入する可能性や、航空会社等のサプライヤーが直販を強化する可能性、技術の進化が急速に進む中で既存のシステムが陳腐化する可能性もあります。競争が当社の想定以上に激化した場合や技術革新に遅れを取った場合、当社グループの競争力が低下し、業績や事業展開に重大な影響を及ぼすリスクがあります。

 

 

② 取引先サプライヤーについて

(発生可能性:中、発生時期:不特定、影響度:高)

当社グループは、旅行関連商品やサービスの提供において、多様なサプライヤーの確保や関係性の強化に努めておりますが、結果として特定のサプライヤーとの取引が多くなる場合があります。これらのサプライヤーに不測の事態が発生した場合や当社との取引条件が変更された場合、当社グループの業績や事業展開に大きな影響を及ぼすリスクがあります。

 

③ 個人情報の漏洩について

(発生可能性:中、発生時期:不特定、影響度:高)

当社グループは、プライバシーマーク(JIS Q 15001)の認定を取得し顧客の個人情報を取り扱う業務において、個人情報保護マネジメントシステムを構築し、社内規程の整備、リスクアセスメント、全従業員への定期的な教育、内部監査、安全管理措置の実施などに努めておりますが、サイバー攻撃や従業員の不正行為、過失による個人情報の漏洩が発生する可能性があります。これにより、社会的信用が失墜し、法的責任や罰則が生じ、当社グループの業績や事業運営に大きな影響を及ぼすリスクがあります。

 

④ システム障害について

(発生可能性:中、発生時期:不特定、影響度:高)

当社グループは、BTMサービスにおいてご契約企業に出張手配システムをご利用いただくため、システムの安定稼働に向けたセキュリティーおよび冗長化等の対策に努めておりますが、システム障害や通信ネットワークの不具合が発生する可能性があります。特に、ハッキングやウイルス感染、自然災害等によるシステム停止が発生した場合、サービス提供に支障をきたす可能性があり、長期化した場合には受注が停止し、当社グループの業績や業務運営に大きな影響を及ぼすリスクがあります。

 

⑤ 公募入札による取引について

(発生可能性:高、発生時期:不特定、影響度:中)

当社グループは、官庁および在日米軍との取引において安定した契約を維持するため、対応品質の向上に努めておりますが、これらの取引は公募入札を通じて決定されるため、結果によっては契約が終了または大幅に縮小する可能性があります。また、予算削減や方針変更により公募条件が見直される場合、当社グループの業績や事業展開に影響を及ぼすリスクがあります。

 

⑥ 売掛金の比率について

(発生可能性:中、発生時期:不特定、影響度:中)

当社グループは、法人企業との取引が多いため、業界の商慣習や清算業務の効率化を目的として、旅行代金を売掛方式で清算するケースが一般的です。売掛金には顧客企業に請求する旅行代金全体を総額計上する一方で、売上高は「収益認識に関する会計基準」に基づき、企画旅行では総額計上、企画旅行以外の手配では純額計上を適用しています。2024年3月期の売上高に占める純額計上の割合は65.0%、売上総利益に占める純額計上の売上高から構成される割合は85.5%となっております。なお、売上高の計上については、BTMサービス、官庁・公務サービス、海外サービスでは純額計上の割合が大きく、個人サービス、米軍サービスでは総額計上の割合が大きくなっております。

このため、2024年3月期では、売上高2,421,284千円に対し、売掛金2,783,011千円を計上しており、総資産に占める売掛金の割合は65.3%になります。こうした状況を踏まえ、当社では売掛金の管理強化や与信管理に努めておりますが、取引先の業績悪化や破産等により売掛金の回収が困難になる可能性があり、万一、回収不能が生じた場合には、当社グループのキャッシュ・フローや業績に影響を及ぼすリスクがあります。

 

⑦ 同一商号による混同について

(発生可能性:中、発生時期:不特定、影響度:中)

当社グループは、「IACEトラベル」の商号で日本、カナダ、メキシコにて事業を展開しておりますが、当社グループとは別にWorld Joint Corp社も「IACEトラベル」の名称を用いてアメリカにて事業をおこなっております。同社とは創業者である石黒一光が創業メンバーとして設立に関与したほか、2007年から2017年まで当社子会社として資本関係を有していた時期もありますが、現在は人的にも資本的にもそれぞれ独立した法人として事業をおこなっております。当社グループがアメリカに進出し事業を展開することに制限はありませんが、現時点では日本国内でのシェア拡大に注力することを優先事項としており、アメリカ市場への進出は計画しておりません。なお、同社とは同社がアメリカ以外の地域で事業を行う場合には、当社の承諾を得た場合を除き、「IACEトラベル」(英語などの表記方法に限らず当該呼称を用いるものを含む)の名称を使用しないことで合意しております。当社では両社の混同を避ける目的から、適切な情報発信、開示体制の構築、定期的なWEBモニタリングを実施し誤解を招く記載に対しては削除依頼をおこなっておりますが、万が一、同社にてブランドイメージを毀損する事案が発生し、当社グループと混同されその情報が拡散した場合には、当社グループの信用やブランドイメージが損なわれ、業績に影響を及ぼすリスクがあります。

 

(3) 組織体制に関するリスク

① 人材確保・育成について

(発生可能性:中、発生時期:不特定、影響度:中)

当社グループは、持続的な成長のために、採用活動や育成の強化に努めておりますが、労働市場における人材不足や競争の激化により、当社グループが求めるスキルや経験を持つ人材を確保できないリスクや、人材が流出した場合に当社グループの事業運営や将来の成長戦略に影響を及ぼすリスクがあります。

 

(4) 法規制に関するリスク

① 訴訟等について

(発生可能性:中、発生時期:不特定、影響度:高)

当社グループは、法令および契約の遵守を目的としてコンプライアンス規程を定め、社内教育や体制の強化に努めておりますが、事業活動の中で顧客、取引先、その他の第三者から提供するサービスや品質に関するクレームが発生する可能性があり、これが予期せぬトラブルや訴訟に発展するリスクがあります。これらのクレームや訴訟の内容および結果によっては、当社グループの業績や事業展開に大きな影響を及ぼすリスクがあります。なお、現時点で第三者との間で重要な訴訟・クレーム等はありません。

 

② 認可・法規制等について

(発生可能性:中、発生時期:不特定、影響度:高)

当社グループは、旅行業法に基づき観光庁に登録し、5年ごとの更新が義務付けられています。現時点では法令に違反する事実はないと認識しておりますが、万一、同法に基づく登録取消処分を受けた場合、旅行業を営むことができなくなり、当社グループの事業および業績に大きな影響を与える可能性があります。また、旅行業法以外にも、景品表示法、消費者契約法等の法規制のもとで事業を運営しており、また、1995年8月にIATA(国際航空運送協会)から公認旅客代理店として認可を受け、自社で国際航空券の発券業務をおこなっています。これまでコンプライアンス体制を整備し適正な運用に努めておりますが、今後新たな法規制の導入や既存法規制の改廃、解釈の変更が行われた場合、または法令違反が発生し認可が取り消された場合には、当社グループの業績や事業展開に大きな影響を及ぼすリスクがあります。

当社の旅行業に関する登録内容は次のとおりです。

登録区分

登録番号

有効期間

登録行政庁

取消事由

第1種旅行業

第883号

2028年3月9日

観光庁

同法第19条

 

 

(5) 会計に関するリスク

① 為替変動について

(発生可能性:中、発生時期:不特定、影響度:低)

当社グループは、総仕入額の1%未満ではありますが外貨建の取引に伴い、外貨建の収益・費用および資産・負債が発生しております。これに対して為替レートの変動による影響を軽減するために為替予約等のリスクヘッジに努めておりますが、急激な為替変動があった場合には、当社グループの財政状態および業績に影響を及ぼすリスクがあります。また、在外連結子会社の財務諸表を邦貨換算して連結財務諸表を作成しているため、為替レートが変動した場合にも、当社グループの財政状態および業績に影響を及ぼすリスクがあります。

 

② 配当政策について

(発生可能性:低、発生時期:不特定、影響度:低)

当社グループは、株主への利益還元を重視し、安定した配当政策を目指しておりますが、業績や財務状況によっては、配当額の減少や一時停止が発生する可能性があります。特に、業績が予想を大きく下回った場合、当初の配当計画を見直すことが求められる可能性があります。また、成長分野への投資や設備投資を優先することで、株主還元が減少する可能性もあり、環境の変化により配当政策に影響を及ぼすリスクがあります。

 

③ 固定資産等の減損について

(発生可能性:低、発生時期:不特定、影響度:低)

当社グループは、事業運営のためにシステムソフトウェア等の固定資産を保有しています。これらの固定資産については、四半期ごとに減損の兆候を確認し、減損損失の認識および測定をおこなっておりますが、事業計画や市場環境の変化によって、見積もりの前提条件や仮定に変更が生じた場合には、減損処理が必要となる可能性があります。現時点では減損リスクを認識しているものはありませんが、特に、当社グループの固定資産の時価が著しく下落した場合や、事業の収益性が悪化した場合には、減損会計を適用することにより減損損失が発生し、当社グループの業績および今後の事業展開に影響を及ぼすリスクがあります。

 

④ 有利子負債について

(発生可能性:低、発生時期:不特定、影響度:低)

当社グループは、必要に応じて借入を実施し、これに伴う金利負担に対して財務体質の強化を図り、自己資本と負債のバランスを踏まえた調達を方針としておりますが、金利の上昇や負債の増加により利払い負担が増加した場合、または借入条件や返済条件が厳格化された場合、当社グループのキャッシュ・フローや業績に影響を及ぼすリスクがあります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態

第43期連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は3,925,294千円と、前連結会計年度末比269,725千円増加しました。これは主に、売掛金が450,040千円、未収入金が53,011千円増加した一方で、現金及び預金が201,479千円、前払金が7,762千円減少したことによるものであります。固定資産は335,573千円と、前連結会計年度末比89,050千円減少しました。これは主に、有形固定資産が352千円、無形固定資産が65,880千円、投資その他の資産(繰延税金資産、敷金保証金等)が22,818千円減少したことによるものであります。この結果、総資産は、4,260,868千円となり、前連結会計年度末比180,675千円増加しました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は1,789,609千円と、前連結会計年度末比93,173千円減少しました。これは主に、その他(未払費用、未払金等)が61,381千円増加した一方で、買掛金が27,484千円、旅行前受金が28,984千円、1年内返済予定の長期借入金が97,285千円減少したことによるものであります。固定負債は9,250千円と、前連結会計年度末比89,400千円減少しました。これは主に、長期借入金が88,900千円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は、1,798,859千円となり、前連結会計年度末比182,573千円減少しました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は2,462,008千円と、前連結会計年度末比363,248千円増加しました。これは主に、利益剰余金が344,901千円、為替換算調整勘定が18,346千円増加したことによるものであります。

 

第44期中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)

(資産)

当中間連結会計期間末における流動資産は4,222,104千円と、前連結会計年度末比296,809千円増加しました。これは主に、売掛金が740,973千円増加、前払金が47,774千円増加した一方で、現金及び預金が444,955千円減少、未収入金が44,391千円減少したことによるものであります。固定資産は309,935千円と、前連結会計年度末比25,638千円減少しました。これは主に、有形固定資産が100千円減少、無形固定資産が8,911千円減少、投資その他の資産 その他(繰延税金資産、敷金保証金等)が16,625千円減少したことによるものであります。この結果、総資産は、4,532,040千円となり、前連結会計年度末比271,171千円増加しました。

 

(負債)

当中間連結会計期間末における流動負債は1,856,861千円と、前連結会計年度末比67,252千円増加しました。これは主に、買掛金が115,812千円増加、旅行前受金が21,987千円増加、未払法人税等が32,650千円増加、賞与引当金が26,977千円増加した一方で、その他(未払費用、1年内返済予定の長期借入金、未払消費税等)が130,175千円減少したことによるものであります。固定負債は7,250千円と、前連結会計年度末比2,000千円減少しました。これは主に、その他(預り保証金)が2,000千円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は、1,864,111千円となり、前連結会計年度末比65,252千円増加しました。

 

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産は2,667,928千円と、前連結会計年度末比205,919千円増加しました。これは主に、利益剰余金が191,147千円増加、為替換算調整勘定が14,771千円増加したことによるものであります。

 

 

第44期第3四半期連結累計期間(自 2024年4月1日 至 2024年12月31日)

(資産)

当四半期連結会計期間末における流動資産は4,293,119千円と、前連結会計年度末比367,824千円増加しました。これは主に、現金及び預金が195,508千円増加、売掛金が236,504千円増加、前払金が23,575千円増加した一方で、未収入金が66,379千円減少したことによるものであります。固定資産は348,372千円と、前連結会計年度末比12,799千円増加しました。これは主に、無形固定資産が4,542千円増加、投資その他の資産 その他(敷金保証金等)が21,081千円増加した一方で、有形固定資産が380千円減少、投資その他の資産 繰延税金資産が12,444千円減少したことによるものであります。この結果、総資産は、4,641,492千円となり、前連結会計年度末比380,624千円増加しました。

 

(負債)

当四半期連結会計期間末における流動負債は1,898,040千円と、前連結会計年度末比108,430千円増加しました。これは主に、買掛金が70,567千円増加、旅行前受金が28,351千円増加、未払法人税等が92,677千円増加、賞与引当金が51,529千円増加した一方で、その他(1年内返済予定の長期借入金、未払費用等)が134,694千円減少したことによるものであります。固定負債は7,250千円と、前連結会計年度末比2,000千円減少しました。これは主に、その他(預り保証金)が2,000千円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は、1,905,290千円となり、前連結会計年度末比106,430千円増加しました。

 

(純資産)

当四半期連結会計期間末における純資産は2,736,202千円と、前連結会計年度末比274,193千円増加しました。これは主に、利益剰余金が287,740千円増加、為替換算調整勘定が13,547千円減少したことによるものであります。

 

b.経営成績

第43期連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

当連結会計年度におけるわが国経済は、経済活動の正常化が進み、雇用・所得環境が改善していく中で、一部に弱めの動きもみられるものの、緩やかに回復しました。一方で、不安定な世界情勢を受けた世界的な物価上昇、円安の進行等により、国内景気の先行きは不確実性が高い状態が続きました。

 

海外旅行市場においては、原油価格の高止まり、円安基調による旅行先の物価上昇等が影響し、回復に遅れを見せていますが、日本政府観光局(JNTO)によれば、2024年3月の出国日本人数(推計値)は約122万人(対2019年比△36.8%)とCOVID-19感染拡大後において最多となりました。国内旅行市場においては、観光庁「主要旅行業者の旅行取扱い状況速報」によれば、2024年2月の国内旅行総取扱額は2019年同月比88%とCOVID-19感染拡大前の水準に迫っております。

 

このような情勢下、当社グループの連結業績は、BTMサービスにおいては、クラウド出張予約システム「Smart BTM」を中心に新規契約企業数が順調に推移し、利用企業数及び予約件数も大きく増加しました。また、査証手配を中心とした付帯手配の受注も好調に推移しました。引き続き、マーケティング及びセールス活動を強化し、利用企業の拡大に力を入れてまいります。官庁・公務サービスにおいては、国内出張受注が安定して推移すると共に、海外渡航の団体受注も好調に推移しました。個人サービス及び米軍サービスにおいては、海外旅行の受注が予想より増加せず、全体としては低調に推移しました。

 

以上の結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高は2,421,284千円、営業利益は425,427千円、経常利益は428,270千円、親会社株主に帰属する当期純利益は344,901千円となりました。なおセグメントの業績については、当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略いたします。

 

 

以上を踏まえた、当連結会計年度の業績は次のとおりであります。

 

前連結会計年度

(2023年3月31日)

(千円)

当連結会計年度

(2024年3月31日)

(千円)

増減額(千円)

増減率(%)

売上高

1,653,840

2,421,284

767,443

46.4

営業利益

123,224

425,427

302,203

245.2

経常利益

177,832

428,270

250,437

140.8

当期純利益

221,397

344,901

123,503

55.8

親会社株主に帰属する

当期純利益

221,397

344,901

123,503

55.8

 

なお、セグメントの業績については、当社は単一セグメントであるため、記載を省略いたします。

 

第44期中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)

当中間連結会計期間(2024年4月1日~9月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が継続し、景気は一部に足踏みが見られるものの、全体としては緩やかな回復基調が続きました。しかし、物価上昇、中東情勢、金利や為替の変動など、景気の下押し要因も存在し、依然として先行きに不安が残る状況です。

 

海外旅行市場においては、原油価格の高止まりや円安基調に伴う旅行先の物価上昇などの影響により、回復の遅れが見られるものの、日本政府観光局(JNTO)のデータによれば、2024年4~9月の日本人出国者数(推計値)は約646万人(対前年比128%、対2019年比64%)と増加傾向にあります。国内旅行市場については、観光庁の「主要旅行業者の旅行取扱い状況速報」によると、2024年4~9月の国内旅行総取扱額は約8,722億円(対前年比94%、対2019年比74%)であり、やや減少が続いています。

 

このような状況下、当社グループの連結業績は、B2B分野であるBTMグループにおいてクラウド出張予約システム「Smart BTM」を中心に利用企業数が増加し、特に海外渡航の予約件数が好調に推移しました。今後は、マーケティング及びセールス活動をさらに強化し、利用企業数の拡大に注力してまいります。

 

また、官庁・公務グループでは団体受注件数が堅調に推移し、海外子会社においても良好な業績を示しています。一方、レジャーグループ(B2C)及び米軍グループにおいては、受注件数の伸び悩みが見られる状況です。

 

以上の結果、当中間連結会計期間における連結業績は、売上高は1,276,394千円、営業利益は273,991千円、経常利益は267,270千円、親会社株主に帰属する中間純利益は191,147千円となりました。なおセグメントの業績については、当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略いたします。

 

第44期第3四半期連結累計期間(自 2024年4月1日 至 2024年12月31日)

当四半期連結累計期間(2024年4月1日~12月31日)におけるわが国経済は、雇用情勢・所得環境の改善を背景に緩やかに回復してまいりましたが、ウクライナや中東地域の情勢による原材料やエネルギー価格高騰、欧米各国での政策金利の引き上げによる為替相場の円安、米国新政権の動向など依然として先行き不透明な状況が続いております。

 

海外旅行市場においては、原油価格の高止まりや円安基調に伴う旅行先の物価上昇などの影響により、回復の遅れが見られるものの、日本政府観光局(JNTO)によれば、2024年4~12月の日本人出国者数(推計値)は約997万人(対前年比125.4%、対2019年比65.7%)と前年より増加傾向にあります。国内旅行市場については、観光庁の「旅行・観光消費動向調査」によれば、2024年4~9月の国内宿泊旅行のうち、出張・業務人数は約23,041千人(対前年比98.3%、対2019年比75.4%)と前年とほぼ同水準にあります。

 

 

このような状況下、当社グループの業績は下記のとおりです。

第3四半期
 累計

売上高(百万円)

実績

前年同期比(%)

BTMサービス

921

109.6

官庁・公務サービス

205

95.2

個人サービス

313

97.3

米軍サービス

124

121.5

海外サービス

314

115.7

その他

56

123.7

合計

1,935

107.6

 

 

BTMサービスは、クラウド出張手配システム「Smart BTM」の利用者が堅調に推移し、月間平均利用企業数が1,119社(前年同期比111.7%)となり、その結果、予約件数も79,473件(前年同期比112.8%)となりました。また、単価は11,593円(前年同期比97.1%)となりました。官庁・公務サービスは、海外団体の受注が前年に比べ減少しました。個人サービスは、海外企画旅行の受注は伸びたものの、国内企画旅行の取り扱いを停止したため前年に比べ減少しました。米軍サービスは、国内企画旅行が好調に推移しました。海外サービスは、メキシコ子会社での法人受注が好調に推移しました。

 

以上の結果、当四半期連結累計期間における連結業績は、売上高は1,935,758千円(前年同期比107.6%)営業利益は428,763千円(前年同期比123.8%)、経常利益は413,555千円(前年同期比118.6%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は287,740千円(前年同期比84.8%)となりました。なおセグメントの業績については、当社グループは単一セグメントであるため、記載を省略いたします。

 

② キャッシュ・フローの状況

第43期連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、917,803千円と前連結会計年度末比202,396千円減少となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益382,258千円の計上に加え、売上債権の増加442,352千円、未収入金の増加52,858千円、前払金の減少8,431千円、仕入債務の減少29,179千円、旅行前受金の減少30,747千円、法人税等の支払10,898千円等の要因から、11,252千円の支出(前年同期は1,107,458千円の支出)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出17,256千円、敷金保証金の差入による支出1,200千円、敷金保証金の返還による収入5,229千円等により16,986千円の支出(前年同期は57,834千円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出186,185千円により186,185千円の支出(前年同期は388,704千円の収入)となりました。

 

第44期中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の中間期末残高は、471,889千円と前連結会計年度末比445,914千円減少となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。

 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益267,270千円の計上に加え、売上債権の増加737,614千円、未収入金の減少44,447千円、前払金の増加47,748千円、仕入債務の増加114,143千円、旅行前受金の増加21,460千円、法人税等の支払18,227千円等の要因から、364,442千円の支出となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出6,730千円、敷金保証金の差入による支出13,000千円、敷金保証金の返還による収入5,010千円等により17,293千円の支出となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出77,770千円により77,770千円の支出となりました。

 

 

③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績

当社グループは生産活動を行っておりませんので、生産実績は該当がありません。

 

b.受注実績

当社グループでは、受注から役務提供までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度、第44期中間連結会計期間及び第44期第3四半期連結累計期間における販売実績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度(千円)

前年同期比(%)

第44期中間期

(千円)

第44期第3四半期

(千円)

旅行業

2,421,284

146.4

1,276,394

1,935,758

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び重要な会計上の見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析

前述の「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績の分析

第43期連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(売上高)

売上高は2,421,284千円(前連結会計年度比46.4%増)となりました。主な要因は、出張需要の回復によるBTMサービスにおける出張手配の取り扱い件数が増加したことによるものであります。

 

 

(売上原価及び売上総利益)

売上原価は580,698千円(前連結会計年度比69.3%増)となりました。主な要因は、企画旅行販売の取り扱いが増加したことによるものであります。これらの結果、売上総利益は1,840,585千円(前連結会計年度比40.4%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費並びに営業利益)

販売費及び一般管理費は1,415,158千円(前連結会計年度比19.2%増)となりました。主な要因は、給与、賞与等の人件費の増加、マーケティングによる広告宣伝費の増加、上場直前期に伴い監査報酬等が増加したことによるものであります。

これらの結果、営業利益は425,427千円(前連結会計年度比245.2%増)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用及び経常利益)

営業外収益は9,326千円(前連結会計年度比83.8%減)、営業外費用は6,484千円(前連結会計年度比116.6%増)となりました。これは主に休業措置の解消による雇用調整助成金の減少、支払利息の増加によるものであります。これらの結果、経常利益は428,270千円(前連結会計年度比140.8%増)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

法人税等は、37,357千円(前連結会計年度は△41,756千円)となりました。

これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は344,901千円(前連結会計年度比55.8%増)となりました。

 

第44期中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)

(売上高)

売上高は1,276,394千円となりました。主な要因は、BTMサービスにおける取り扱い件数の増加によるものであります。

 

(売上原価及び売上総利益)

売上原価は304,939千円となりました。主な要因は、企画旅行販売の取り扱い件数の増加、BTMサービスにおける取り扱い件数の増加に伴い、航空会社からのインセンティブが増加したことによるものであります。これらの結果、売上総利益は971,455千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費並びに営業利益)

販売費及び一般管理費は697,463千円となりました。主な要因は、給与、賞与等の人件費の増加、テレアポサービス利用件数の増加による支払手数料の増加、上場直前期に伴う監査報酬の増加、展示会参加の減少による広告宣伝費の減少、ソフトウェアの減損による減価償却費の減少によるものであります。これらの結果、営業利益は273,991千円となりました。

 

(営業外収益、営業外費用及び経常利益)

営業外収益は2,014千円、営業外費用は8,734千円となりました。これは主に円安の進行による為替差損の増加によるものであります。これらの結果、経常利益は267,270千円となりました。

 

(親会社株主に帰属する中間純利益)

法人税等は、76,123千円となりました。

これらの結果、親会社株主に帰属する中間純利益は191,147千円となりました。

 

第44期第3四半期連結累計期間(自 2024年4月1日 至 2024年12月31日)

(売上高)

売上高は1,935,758千円となりました。主な要因は、BTMサービスにおける月間平均利用企業数の増加による取扱件数の増加によるものであります。

 

(売上原価及び売上総利益)

売上原価は458,849千円となりました。主な要因は、個人サービスにおける海外企画旅行販売、米軍サービスにおける国内企画旅行販売が増加したことによるものであります。これらの結果、売上総利益は1,476,909千円となりました。

 

 

(販売費及び一般管理費並びに営業利益)

販売費及び一般管理費は1,048,146千円となりました。主な要因は、給与、賞与等の人件費の増加、テレアポサービス利用件数の増加による支払手数料の増加、上場直前期に伴う監査報酬の増加、展示会参加の減少による広告宣伝費の減少、ソフトウェアの減損による減価償却費の減少によるものであります。

これらの結果、営業利益は428,763千円となりました。

 

(営業外収益、営業外費用及び経常利益)

営業外収益は2,878千円、営業外費用は18,086千円となりました。これは主に円安の進行による為替差損の増加、上場申請期に伴う上場申請費用の増加によるものであります。これらの結果、経常利益は413,555千円となりました。

 

(親会社株主に帰属する四半期純利益)

法人税等は、125,815千円となりました。

これらの結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は287,740千円となりました。

 

c.キャッシュ・フローの分析

前述の「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性の分析

当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び設備投資であります。当社グループの資金の源泉は主として、自己資金による充当、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入による資金調達によっております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は917,803千円となり、将来資金に対して十分な財源及び流動性を確保しております。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況  3 事業等のリスク」に記載の通りであります。また、今後の経営成績に影響を与える課題につきましては、「第2 事業の状況  1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

(4) 現状の経営環境及び将来見通し

わが国の経済は、経済活動の正常化が進み、雇用・所得環境が改善していく中で、一部に弱めの動きもみられますが、緩やかに回復しております。一方で、不安定な世界情勢を受けた世界的な物価上昇、円安の進行等により、国内景気の先行きは不確実性が高い状態が依然として続いております。

海外旅行市場においては、原油価格の高止まり、円安基調による旅行先の物価上昇等が影響し、回復に遅れを見せていますが、日本政府観光局(JNTO)によれば、2024年3月の出国日本人数(推計値)は約122万人(対2019年比△

36.8%)とCOVID-19感染拡大後において最多となりました。国内旅行市場においては、観光庁「主要旅行業者の旅行取扱状況速報」によれば、2024年2月の国内旅行総取扱額は2019年同月比88%とCOVID-19感染拡大前の水準に迫っております。このようなことから2025年3月期通期の連結業績予想は、売上高は2,651百万円、営業利益571百万円、経常利益545百万円、親会社株主に帰属する当期純利益387百万円と予想しております。

上記の予想は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。今後、連結業績予想を修正する場合は、その時点で速やかに開示します。

 

(5)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容

経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標については、売上高営業利益率、自己資本利益率、MAU(月間利用企業社数)の期間平均値、予約件数、売上単価です。各数値は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しております。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

契約会社名  当社(株式会社IACEトラベル)

相手方の名称 IATA(International Air Transport Association:国際航空運送協会)

国名     日本

契約品目   旅客代理店契約(PASSENGER SALES AGENCY AGREEMENT)

契約締結日  1995年8月

契約内容   IATA加盟の航空会社につき、自社で航空券の発券を行うことができる契約

契約期限   期限は認可取消しになるまで有効(毎年の財務要件等の確認があります)

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。