当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間会計期間におけるわが国経済は、インバウンド需要の拡大等により、社会経済活動が緩やかに回復し社会経済活動の正常化が進む一方、世界的な情勢不安の継続により物価上昇や円安傾向が未だ継続するとともに、米国の政策による影響は引き続き不確定要素であり、関税引き上げ、米中の貿易摩擦の再燃、地政学リスクの高まりなどによって依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社が事業展開する情報・サービス産業界ではAI・自動化の話題性もあり、引き続きDX(デジタルトランスフォーメーション)のニーズと関心は高い状況にあります。その結果、当社の事業も主力製品のDAM(デジタルアセットマネジメント)とPIM(プロダクトインフォメーションマネジメント)システムであるCIERTOを中心に順調に推移しており、当社が訴求する「企業活動における媒体・コンテンツの制作・管理・配信のためのDXソリューション」のビジネスは着実にマーケットに浸透してきました。
既存ビジネスは、年初のサブスクリプション及び保守サービスの増収により上半期の売上に貢献しました。
新規ビジネスは、クラウドサービスを中心にCIERTO DAM|PIMの新規納入が21件と前年同期比61.5%増となり売上に貢献するとともに、CIERTOの既存顧客に対する増設・拡張による案件が売上につながりました。
尚、当社の重要な指標であるCIERTOの新規契約数は21件(前年同期比8件増)となり、ARRは867,851千円(同12.3%増)と安定的に推移しました。また、CIERTO解約率は1.13%(同2.7%増)と昨年実績よりも微増したものの、継続して低い解約率を維持しております。
開発ビジネスにおいては、小規模な開発案件が複数完了したことで売上に貢献しております。また、当事業年度における業績予想の通り、下半期に完了を予定する大規模な開発案件の活動を実施しております。
その他、当中間会計期間において2025年3月25日の東京証券取引所グロース市場への上場に関わる諸経費による上場関連費用及び株式交付費として13,203千円計上し、経常利益及び中間純利益の低減に影響しております。
以上の結果、当中間会計期間の経営成績は、売上高626,562千円(前年同期比1.63%増)、営業利益101,606千円(前年同期比10.84%増)、経常利益86,976千円(前年同期比7.15%減)、中間純利益57,440千円(前年同期比9.58%減)となりました。
なお、当社は、DXソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(2)財政状態の状況
資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当中間会計期間末における資産合計は1,549,420千円となり、前事業年度末に比べ441,757千円増加いたしました。これは主に、受取手形及び売掛金が51,957千円、東京証券取引所グロース市場への上場に伴う新株発行により現金及び預金が330,890千円増加したことによるものです。
(負債)
当中間会計期間末における負債合計は383,144千円となり、前事業年度末に比べ58,114千円増加いたしました。これは主に、賞与引当金が9,725千円減少した一方、買掛金が40,128千円、前受金が41,731千円増加したことによるものです。
(純資産)
当中間会計期間末における純資産合計は1,166,276千円となり、前事業年度末に比べ383,642千円増加いたしました。これは主に、東京証券取引所グロース市場への上場に伴う新株発行により資本金が172,277千円、資本剰余金が172,277千円増加したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べて330,890千円増加し、1,026,847千円となりました。
当中間会計期間におけるキャッシュ・フローの状況及び変動要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は63,325千円となりました。これは、主に税引前中間純利益86,976千円を計上したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は43,672千円となりました。これは、主に無形固定資産の取得による支出20,514千円、敷金及び保証金の差入による支出21,500千円が生じたことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は312,997千円となりました。これは、主に東京証券取引所グロース市場への上場に伴う株式の発行による収入337,946千円が生じたことによるものです。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析」中の会計上の見積り及び該当見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
該当事項はありません。
当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。